オーディオの黄金期 アンプ      2020.6.18



オーデイオの黄金期にオーディオを始めた、筆者の使用アンプ。 学生であり、高級品は無理。 勤めてからも、高級品は見るだけ

聞くだけ触るだけの世界でした。 自作するには管球アンプと言う時代でしたが、トランジスターの波が押し寄せて来て自作はあきらめました。 


オーディオの全盛期だけに、低価格から発売されており59800円は、レコードプレーヤー、アンプ、スピーカーシステムなどの

お決まり価格でした。 メーカーもこの価格帯に、しのぎを削って開発し販売しました。 この価格帯のユーザーは、若い層ですが

将来性を考えると無視できなかったと思います。 所謂、オーディオマニアも出現した時代です。


以下は1969年から1986年までに購入したアンプです。価格は発売当時。

 1969年パイオニア 総合アンプ   39800      1969年サンスイ チューナー・プリアンプ(イラスト) 37500
       
 1969年サンスイ メインアンプ(イラスト)  19900      1972年テクニクス プリメインアンプ(イラスト)  59800
       
 1981年テクニクス プリメインアンプ(イラスト)   55800     1985年DENON AVコントロールアンプ  59800
       
1986年DENON AVアンプ   33000     1975年SONY プリメインアンプ  59800
     
       ※イラスト以外は、オーディオの足跡様より画像を引用


御覧の通り、低価格路線の製品ばかりです。 現在の価格に換算すると、59800円は10万円台に相当すると思います、

大きな音が出せないのと、電気代を鑑みての購入結果だと思います。  結果、夜はスタックスのコンデンサーヘッドホンが主力になりました。

他にヘッドホンは、ナショナルとソニーが格段に音質が良かったです。


59800円と言うと、現在で10万円から15万円相当と思われますが、構築は簡単ではなかったです。 

どれも同じレベルのものを揃える必要がありますので、

オーディオのシステムとしてはアンプ6万、デッキ6万、チューナー6万スピーカー6万、その他で6万と少なくとも30万円は掛かります。

現在だとCDとか付属品の価格も上がってますので、60万円オーバーでしょうか、この辺りがオーディオの平均的庶民価格となる訳ですね。

アンプや他の製品も、もう少しランクの低い製品がありますが、音に物足りなくなるのでお勧めはできません。


また、大鑑巨砲主義で高級品、高額品を揃えるのも電気代の無駄になりますから初期のうちは止めましょう。

アンプは熱発生機で、消費電力も馬鹿になりません。 所詮絞り込んで聞くのですから、非常に効率が悪いです。 

アンプの能力は発揮できません。 大きく重く出力の大きなアンプを使うのには、20畳を超える大きな部屋が必要です。

アンプのボリュームを10時の位置まで上げられないのならば、導入はするべきではありません。

普段聞く音量の出力は、せいぜい数ワットしか出ていません。 無駄になってしまいます。



スピーカーのコーン紙を揺らすほどに音量を上げるのは、普通の家庭では難しいと思います。 アンプで低音を増強すると、

スピーカーは簡単に焼損してしまいます。 YouTubeなので、超低域の動画がありますが、絶対にまねをしないように。

耳も傷めますし、機材全てを痛めてしまいます。 また、自然な音じゃないので、オーディオの世界でもありません。


現在は本格的なアンプを庶民的な価格で購入は難しい

当時のメーカーは、ほとんどオーデイオから撤退しています。 復帰したメーカーも、製品は高額高級品ばかりと選択肢が少ないです。

低価格のアンプもあることはありますが、オーデイオ黄金期の製品とはまるで違うことを知って下さい。

それは、当時の設計者がいないこと。 当時のオーディオの黄金期を知らない世代が作っていることを、肝に銘じなければいけません。


オーディオは机上の空論ではないのです。 経験がどうしても必要な世界でもあるのです。

コンピューターで出来るのは、表面上のスペックだけです。 どうしても、人間の感性に頼らなければならない部分が出てきます。

今必要なのは、青はは藍より出でて藍よりも青しじゃないといけないのかなと。



中古のアンプなどをメインに購入するのは勧められない


時代が去れば、中古になり価格は格安に・・・。 その中古の状態を知って買うのと、知らずに買うのでは残念なことになります。

まず、叩き込まなければならないのは、新品時の音では当然に鳴らないという事。 似て非なるものである事を、理解しましょう。

新品時の音を聴く機会があること、それが中古購入の決め手になります。

アンプは単なる増幅器ですが、トーンコントロールなどが介在しており音に色は付くのが普通です。

因みに、オーディオの黄金期に欲しいなと思ってたアンプは次です。 ハイエンドではありません、あくまでも導入できそうな機種です。

DENON(コロムビア)や三菱、オンキョー数多ありましたが、ソニー、テクニクスなどが抜きんでていた感がありました。


今はもうカタログもありませんので、「オーディオの足跡」様から引用させていただきます。

 1970年 テクニクス50A  発売時価格 95,000円      1972年 ソニー TA-1120F  発売時価格  138,000円
       
 
何しろ、デザインが良かった。 重量は13.5キロ。 まだまだ、重さに対しては
配慮しない頃であった。
    良く言えば端正、味気ないといえばそうも思えるソニーらしい高級機。
重量は13キロしかなくマニアには支持されなかった。
以後の上級製品はぐっと重くなる。
1976年 ヤマハ CA-1000  発売時価格  98,000円     1970年 サンスイ AU-999  発売時価格  85,000円
     
 
白系のアンプでは、ソニーと双璧であった。  今見ても、素晴らしいデザインだ

と思う。 音はヤマハ系の音で、好き嫌いが分かれた。 重量15.5キロ。
     
重量17.5キロ。 トランスメーカーの面目躍如の品。

個人的には、この銀色のツマミは好きじゃない。
1968年  ラックス SQ38F   発売時価格  78,000円      ラックス SQ38F 内部
     
 
重量18キロの管球式アンプ。 このデザインは、もっさりとして野暮ったい。

真空管なので、放熱は不可避。 良く収まっていると思います。

個人的には、むき出しも有りなのだけど、むき出しは色々と弊害もあります。

真空管のデメリットは、球交換が避けられないこと。
     
中を見てみると、改めてシンプルで美しいと思います。

当時、自分で作ればもっと安く上がると、誰もが考えたのです。

実際は、そうはいかないのが常で餅は餅屋の感がありました。



BACK