都会育ちの首長には理解不能な被災地のトイレ事情 2024.1.7
現地に行かなければその実情は理解不能 被災地、糞尿との戦い |
筆者と岸田総理とはまあまあ同じ世代の人間ではありますが、
育った環境が天と地ほどに違います。 都会生まれには、当県や能登半島のような
言わば過疎地の現状は分からない。
被災地に水は無い。 つまり、トイレが流せない。 衛生面と言うと誤解を生むが、
そんな生易しいものではありません。 避難所には数十人数百人の人がいます。
食料を得たとしても、次に困るのがトイレであることは周知の事実。
排泄は人間の生理現象であり止めることは出来ません。
流せない糞尿は便器に溜まる。
川から水を汲みバケツに貯める、それもまた被災者の人力なのです。
さりとて、糞尿の匂いは解消されるわけではありません。
仮設トイレが搬入されても、糞尿は貯めこまれるだけですぐに一杯になって
しまうでしょう。 使用を継続するには、バキュームカーで汲み上げなければ
いけません。 そうでなくても、台数の少ないバキュームカーは多分使えない。
被災地では昔と違い、トイレットペーパー等はあると考えられます、
昔のように、新聞紙や週刊誌をもみほぐし使って拭くことはないでしょう。
都会育ちの首長には理解不能なことが、現実に起こっています。
輪島には行ったことがありますが、珠洲市には行ったことはありません。
多分に、秋田県当地区同様に下水道は完備されていないのではと推測します。
秋田県当地区でも下水道は完備できておらず、浄化槽に溜まった物を年に1回
汲み上げています。 未だ浄化槽のない家も相当数存在します。
理由は地区の高齢化と家屋の老朽化です。 他県も同様でしょう。
下水道が出来たとして、汲み取り式の家屋は直接下水道に繋げられますが
浄化槽は簡単ではありません。
変更に莫大な費用が掛かり、高齢化であれば下水道が通っても変えられないのです。
こう言う事情は、上下水道を満喫している人たちには分かりません。
能登半島も、そんな地域が多いのではないかと思います。
電気がなければ、エアコンは使えず灯油による暖房のみ。
避難所は広い空間で、僅かな機器では暖まることはありません。
マットレスに敷き布団のない床は、痛いだけでなく体温をも奪ってしまいます。
被災地の避難所から装備が安全な遠隔地域の避難所まで、早急に移動する措置が
必要です。自衛隊の数は足りなさ過ぎます。
新潟県など近隣のインフラがやられていない地域に、移動させることが必須です。
陣頭指揮を首長がとるのは当然のこと。
首長やその他の人員が、安全な地域にいて防災服を着ているのは
一体どう言う魂胆なのかそれこそ理解不能だと思います。
そんなポーズ止めていただきたい。 被災地に行きもせず、服だけかと。
国会議員の皆さんは、汽車便も知らず汲み取りも知らないかも知れません。
不便とは字に書いてその如し、便利の世界の人間には被災地の人の労苦が
わからない。 是非とも本気で支援するならば、会議は東京ではなく
被災地でやって頂きたい。
ヘルメットもあるし、それこそ使える防災服もありますよ。
長靴はいて、仮設トイレやら被災地のトイレを利用して用を足してください。
お偉い方だからと言って、使用を拒むものではありません。
国民に寄り添うのが議員であり首長。 現地に行かずして、どう寄り添うのか?
私には理解不能なので、是非とも教えていただきたい。
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