1970年オーディオ回顧録その2  2021.10.23


写真とオーデイオどちらが長いかと言えば、間違いなくオーディオ。 

オーディオのコンテンツを立ち上げないでサブサイトに甘んじているのは、偏にオーデイオはお金がかかると言う理由からです。 

なので、賢明な諸氏はオーデイオに走らないのが宜しいかと。

今は写真と言えば植物を撮るぐらい。 カメラは植物記録専用機になってしまいました。 望遠レンズも広角レンズも全く出番がありません。

正に、タンスの肥やしならぬ防湿庫の飾りです。 記録とは言えど、撮るだけましなのかも知れませんが。

オーデイオと言えば、それほど稼働もしていなく、こちらも大きくて重いお飾りになりつつあります。

その原因はピアノですね。 ピアノの練習は全くしないという事は至極危険で、それこそただの箱になってしまいます。


1970年と言えば、今から51年前ですね。 随分と昔です。 勿論 CDもMDもない時代ですよ。 再生機器はレコードプレーヤー、

もしくはオープンリールデッキ、カセットデッキなどですね。 レコード盤はともかくデッキ類は録音再生機なので、レコード盤からのダビング

がほとんどでした。 オープンリールデッキやカセット用の音楽ソフトは少なかったですね。 


音の忠実度と、聴感上の音の良しあしは全く別物ですから聴いてみて良く思えるのがオーディオと言えます。

オーディオの全盛期は、そんなこととは無縁に只々高忠実度再生を目指していたと思います。 そう言う輩が、オーデイオマニアと言われました。

しかしながら、オーディオの世界はそんな生易しいものじゃなくて、良いもの=高額製品が当たり前でした。

新築すれば、オーデイオ用に壁一面にスピーカーを置くのが当たり前で、壁埋め込みのウーファーなども常道でした。


この時代に家建てなくて良かったですね。 今はそんなことしなくても、高忠実度な再生は出来ます。 だけれども、コンパクトになって

音がそのような時代より良く鳴っているかと言うと返答に困りますね。 当時のアナログオーディオが、今日のデジタルオーディオより劣る

なんて即答できません。 それほど、当時は高忠実度再生ではそこそこのレベルだったと思います。


我が家のスピーカーは中古のB&W800Dですが、もう10年前の製品なんですね。 現用のスピーカーの方が、あらゆる点で抜きんでているのは

論を待ちません。 でも、我が家の貧弱なアンプなどには十分に使えています。 と言うか、このスピーカーの能力全く出し切れていません。




1969年発売のテクニクス(現パナソニック)のプリメインアンプ  
Technics 50A

当時9万5000円と言う、結構なお値段のプリメインアンプ。 かっこ良い風貌、しかし

当時の主流は4万9800円や5万9800円とても手が出なかった。

1972年にはソニーがTA-1120Fを13万8000円で発売、

シルバーの製品で現在に続く基礎カラーとなっています。

60年後半から70年代はソニー、テクニクスの両雄が技術を誇った時代でした。

アンプの重量はソニーTA-1120Fが13キロ、テクニクス50Aが13.5キロと互角。

高級品としては、現在では考えられない位の軽さです。 

アンプの重量が、音質に与える影響をまだ考えていませんでした。
幅66センチ、高さ94センチ奥行46センチと言う大型のスピーカー。
Technics5
   
     
9万8000円で発売し、1971年には12万8000円で売られた製品。

当時良く行くナショナルのショールームに置いてあって、良く聞いた製品。

ツィターはかの名機5HH17の上級品EAS-5HH45を使用。 使用ユニットは、市販も

されています。 ただ、価格は高めでした。

現在は大型になりますが、この箱の大きさは当時としては標準的な大きさ。


使用ユニットは市販もされていますが、それで組むと結構な価格になってしまいます。

マルチセルラホーンは指向性は良いものの、ホーン鳴きから逃れられないので

自作では採用しませんでした。 と言うよりも、聞く位置が決まっているので。


白物家電はナショナル、オーディオはテクニクスとして物量と技術に物言わせ

一世を風靡したメーカーです。

 1972年構築した自作スピーカーシステムの一部
箱はテクニクス5とほぼ同じ大きさ。
   
     
これより大きな箱は4畳半や6畳には置けないので、マキシムサイズ。

ツイッターはナショナル 8HH55 と5HH17。


スコーカーは密閉容器に入っていますが、小さいと思いますね。

もう少し大きかったらと思います。 この大きさだと、多くの帯域をウーファーに

委ねることになります。 正直言って、このクロス付近のウーファーの音は

奇麗ではありません。 そういう理由もあって、ウーファーは20センチクラスを

使いました。 その方が全然良い感じです。

自作システムの箱は市販品ですから、箱鳴りを抑えるために、内部には

コンクリートを張っています。 ですから、箱は無駄に重いです。


この様に、音源が離れているのは宜しくありません。 それで、随分苦労しました。

点音源が理想なのですが、同軸型はそれなりに癖があって駄目でしたね。

近年購入してシステムを組んだKEFのスピーカーは同軸型でしたが、音がいまいち

自分には合いませんでした。
 ナショナル レコードプレーヤー FP-205    
     
1960年代後半のレコードプレーヤーはこんな感じです。 木製の大きな箱でした。

                   イラスト
1960年代に使用したレコードプレーヤー
スプレンダーSD-300(価格不明)

何故このように無駄に大きな箱に入ってた

のかは分かりません。 

オーディオと言うよりは、当時のステレオセ

ットの位置づけだったのかと思います。


 伝説の名機 テクニクスSL-1200    
     
1972年発売の、超が付くほどに有名なレコードプレーヤー。

このデザインは、今も全く変わらずに続いています。

発売時価格は5万9800円。 現在の復刻版は、驚くほど高価です。

ダイレクトドライブの元祖ですが、高額なレコードプレーヤーほどベルトドライブや

糸ドライブになる傾向があります。 また、高額になるほどに重くなります。


走行系なので、振動が発生しますが高額なほど振動はしなくなります。

物量が抑え込むという感じですね。 普通に聞くのにそこまで拘る必要はありません。

問題なのは、レコードプレーヤーと言うものはプレーヤーだけでは完結しないことです。

カートリッジと言う、音質を左右する強者がそれですね。

アンプの音質は、さほど分かりませんが、カートリッジの違いは誰にでもわかる位

音に違いが出ます。
画像は「オーデイオの足跡」より引用しました。  

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