シグマ画像の分析 2 2008.1.28

最初にシグマの画像のことを書いてから随分と時間が経ちました。
改めて各社の画像を調べ、どこがどういう風に違うのか考えてみました。
今tokyoは各社のサンプル画像と、抜粋したシグマの200枚程の画像を見ています。
まず解像感が違うこと。
この要因は線の細さにあるようです。そして色のにじみがないこと。これが分離の良さとなっているようです。分離の良さは森の緑や草木に顕著です。1600万画素を超えるものでも、多くはのっぺりとしてしまいます。
シグマはみどりがささくれます。緑の森は一枚一枚の葉っぱの集合体なので。本来はささくれるべきです。ところがシグマ以外の写真は分離が良くなくのっぺりとしています。これは人物の肌や髪の毛にも現れます。明らかに焦点をぼかしたような感じに見えます。シグマは実画素が圧倒的に足りませんから。拡大することはできません。しかし限界まで線の細さを保ちます。
ですから風景では数十キロ先の遠景まで見ることが出来ます。これは人間の視覚に非常に近いものです。アナログの20インチテレビから、ハイビジョンのフルスペックの画像に切り替えた感動に似ているかもしれません。数十年写真をやっているのに初めて写真をじっくりみている自分に気がつきます。どんな写真もtokyoには薄っぺらな写真にしか見えません。それほどシグマの写真は感動を与えてくれます。
19インチのモニタで見るのがシグマの画像では精一杯ですが、風景に点在するものは全てが明瞭で、ついつい拡大をしたくなります。しかし残念ながら、シグマの画素は驚くほど少ないのです。
シグマにのっぺり画像はありません。それ故に輪郭強調しても嫌な絵にはなりません。
風景を見ているとうかつにもそこに行きたくなります。5分も10分も見続けられる写真なんてそうあるものではありません。もちろんシグマの写真は作品であり、決して見たままの通り写っているとは思いません。むしろ非日常な絵作りが多いと言っても過言ではありません。しかし、他のセンサーではそれすら出来ないのがはっきりとわかります。もうじき桜の時期になりますが、桜は非常に難しい被写体です。
遠景だと桜は分解してくれません。のっぺり桜の山となります。
驚きは実は他の面にもあります。
それはそのような分解能を見せるシグマのレンズです。シグマには失礼ですが20万円や30万円のレンズで写真を撮っているのではありません、それが恐ろしいほど凄いことなのです。
えーと・・・・、シグマのSD14について言っているのではありませんよ。あくまでもSD9及びSD10についての感想です。
SD14は画素も少しだけ増えたので鮮鋭感は増しました。脱のっぺり感も向上しています。
しかし、SD14の画像はやや気難しい要素があるようです。通常撮影ではどうもその能力が発揮できないのかも知れません。これは偏にRAW現像の困難さを示しています。空の色が転んでいる作例が多く、ホワイトバランスなど中々上手く行かないのが見て取れます。とても残念に思います。
シグマのカメラに総じて言えること、
なんども言いますがとにかく画素数が足りない。
実画素で1200万ぐらいは欲しい。そうするともう他のカメラはいらなくなる?。

「補足」

SD10及びSD9は約343万画素(2,268×1,512ピクセル)、SD14は約469万画素(2,652×1,768ピクセル)のカメラであり現在主流の1220万画素カメラには画素数で遠く及びません。
SD10(2003年発売)SD9(2002年発売)SD14(2006年発売)

著作権上これらの写真を掲載することが出来ないのは本当に残念です。
これらの画像をアップしているサイトも記録していません。

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