ミノルタαカメラ 2008.5.11
ミノルタは近代一眼レフに於いて世界を牽引した唯一無二のメーカーでした。 ミノルタのカメラには世界初が非常に多い。 それ故口の悪い人は世界初の好きなミノルタと揶揄することもあります。 しかしそれは単なる僻み以外の何物でもありません。 他社の技術を模倣するのは手っ取り早いし失敗も少ないことでしょう。 それに対し新たな挑戦とは、膨大な試行錯誤と失敗の繰り返し以外の何物でもありません。 ミノルタもそれを引き継いだソニーも、そんな努力を惜しまない数少ないメーカーの一つです。 向上心と並々ならぬ技術がなければ世界のトップに立つ事は不可能です。 今、そのスピリッツは連綿とソニーにより再現されようとしています。 |
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ミノルタα7700iです(1988年発売)。ジャンク価格でゲットしました。ストラップの金具が錆びて腐食している 以外は全く問題がありません。相当長期間放置されていたと思われますが、保存状態は悪くなかったようです。 ファインダーの見えも良く、シャッターの切れや音もさすがに素晴らしいものです。 発売当時価格8万円。35-105レンズが標準セットで12万5千円と当時としては結構な価格だったと推測されます。 装着のレンズは35-80の珍しいレンズキャップ内臓ズームです。 一世を風靡したインテリジェンス一眼レフが、長い眠りを経て現在に蘇りました。 |
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こちらはミノルタα5700iです(1989年発売)。固定ズームフラッシュ内臓のフルオート一眼レフです。仕様も性能も α7700iには及びませんが、決してチープな造りのカメラではありません。 入手品は残念ながらストロボは発光しません。 また、グリップのラバーが変色しています。しかしグリップのべたつきはありません。発売時価格は6万2千円。 レンズセットで9万円台と、当時としてはやはりそこそこの値だったのではないでしょうか。 |
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ミノルタα8700iです(1990年発売9。この時期は9がなく、8が最高級のカメラでありました。 最高速度は1/8000秒にアップ、次期カメラの1/12000秒を予感させるものでありました。 ガンメタリックの塗装は中々に素晴らしい。純白のミールモデルは有名。 |
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ミノルタはデジタルに乗り遅れた・・・・、確かにそうであり結果は厳しいものとなった。 もし、ミノルタがユーザーの事を考えず目先の事だけで商品を開発していたなら ミノルタは残っていたと思います。 二強に比べミノルタのカメラもレンズも決して安くはありませんでした。むしろ 高かったと記憶しています。価格戦略に負けたのかもしれません。 ミノルタのカメラは常に先進性があり、便利さを追求した物であったと思っています。 ソニーのカメラにはそのようなユーザー志向を強く感じます。写真は簡単に写せなければ 道具にはなりません。そして高性能でなければ期待通りには写りません。 |
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tokyoは1995年当時ニコン党でしたがサブ用にミノルタのカメラを買いました。 ミノルタα101si 35-70mm付きセットカメラです。ファインダーに何も表示されないオートカメラ でしたが、写真の仕上がりを見て舌を巻きました。非常にシャープで綺麗な写真が撮れたのです。 残念ながら中級機は高くレンズも高いことから、ミノルタに傾倒することはありませんでした。 当時新品で買ったカメラとレンズ。 マウントがプラスチックで驚く。 α5700iのように頭にストロボが剥き出し なのだけれども、デザインは悪くない。 今回旧型普及品ながらミノルタレンズ6本をテストすることができ、充分な性能を確認しました。 また、1400万画素を超える今後のデジタル高画素時代にも使用可能な事を再確認しました。 |
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企業である以上どんなに優れた商品を開発しても、業績が上がらなければ存続は不可能です。 カメラ業界を牽引し技術の向上に貢献したミノルタは消滅しましたが、製品とスピリッツは消えることはありません。 ユーザーはいたずらに商品を廃棄することなく、時代を牽引してきたすぐれものを最後まで看取ってください。 それが写真家であり、人間のなせる唯一つの業なのですから。 |