ニコンAi20mmF2.8  2011.1.8




え〜と、20mmを買ったのだけれど(もちろん中古ね)
レンズの前玉と後玉にかなり傷がありどうかなあと思ったのじゃが、みごとに外れてしまった。
久々の失敗じゃわいあははははは。ジャンク棚ではなかったが、これは間違いなくジャンク相当品じゃった。

室内も含め200枚ほど撮ったがまるでだめ。カメラに付けて覗いたととたんにあれれと思ったのじゃ。
カメラに付けて見てから、買うべきじゃったのう。安物買いの何とかじゃわいあはははは、反省じゃ。

まあ作例をご覧下され。
使用カメラはD90。

露出がオーバーだが、見ての通り薄いベールが被ったような画像である。真冬の夕方には見えない。
家内は白内障と言っていた。言い得て妙である。
コントラストを弄ったり黒レベルを弄っても、この曇りは解消しない。よしんば挑戦しても空の色は完璧にくすんでしまう。
そこで、RAWを全てニュートラルにする。そして、レタッチソフトでレベル調整をする。これがかなり厄介。

ニコンAi20mmF2.8

作品画像。

意識的にシャドーを潰したが、短焦点レンズらしいコントラストに仕上がった。

東京写真ニコンAi20mmF2.8

輝度差の大きい交差点。これも同様に補正する。しかし、高輝度の部分はデータが抜けていて再現は不可能だ。
これはD90の欠点でもある。D300やD3ではこうはならない筈だ。

ニコンAi20mmF2.8

作品画像。

ぎりぎり路面も潰れなかった。空の透明感が出ただろうか。

ニコンAi20mmF2.8

露出はまあまあだが、このくすみ感は如何ともしがたい。これを同様に補正するが、上の作例ほどにコントラストは上げない。
夕方というか。真冬の午後の斜光線が解れば良いだろう。

ニコンAi20mmF2.8

作品画像。

APS-Cで30mmの画角。20mmレンズだが、普通の人は違いはわからないだろう。

ニコンAi20mmF2.8


まあ、手間は掛かるが何とか作品に仕上げることができた。
フイルムでも問題はないだろうと思う。
20mmは風景用のレンズなので、これができなければゴミになる。

<今回使用したレンズ>
ニコンAi20mmF2.8S

1984年12月発売。発売時価格\68,000。(AFは1989年7月発売)
9群12枚構成。最短撮影距離25cm。絞羽枚数7枚。
最小絞りF22。フイルターサイズ62mm。
重量260g。
価格:\102,900。


新品で買えば35mmF1.4と同じお値段。50mmF1.2よりも高いのじゃ。
何せ激安だったので、もちろん文句は言えない。

樽型の歪曲があり、近くに電柱などがある場合は注意が必要。ただ一般のズームレンズよりは格段に少ない。
APS-C装着では大量に倍率色収差が出る。しかし、RAWで撮れば完璧に補正が可能。
上記作例は補正をしていない。

ニコンAi20mmF2.8

このレンズは、現在も販売されている現行品である。
総金属製であり頑丈そのもの。
ただ小型であり、260gと軽量。
大きなカメラには全く似合わない。
モードラなしのF3や、FE2のブラックにはピッタリのレンズである。

この個体はジャンク相当品ではあったが、
新品は良い写りをするレンズである。
ただし、デジタル時代のレンズではないので、
注意が必要である。

余裕があったら買いたいものじゃのう。
<追記>

撮影して解ったこと。

このレンズは前玉に多数の傷があり、後ろには致命的な傷も多くある。
この前後の傷が、像面に影を落としぼやけることが解った。傷の影が曇りを作ってしまうのである。
斜光線など一定の条件で特に酷くなる。
よって、撮影は光量の多い条件を選び、レンズの向きに留意することである程度改善されるようだ。

なお、この作例では、ニュートラル処理をせず、スタンダードで撮影しレベル調整のみで済ませ、劣化を考え
シャープネスは僅かに掛けている。なお、従来のコントラストを再現するためにD90のアクティブDライティングはOFFにした。
なお、作品に付き倍率色収差はすべて除去した。
これによりある程度のシャープネスは確保できたようである。

なお、JPEG画像変換は低圧縮を使用し、色情報は極力確保している。よって画像容量が500〜850KBと増加してしまった。
また、「路人徘徊・路人徘徊2」と「路人徘徊3」は、色合いを少し変えている。「路人徘徊3」ではRAW現像後レタッチソフトに流し込むことはせず、RAW現像ソフトのみでレベル調整を行った。ホワイトバランスはRAW現像ソフトのオートであり、やや青みが増しその分空色のにごりはなくなった。
しかし色がやや浅く、冷めた感じにも思える。どちらが良いのかは実際のところ判断ができない。よって、わざわざ色調の異なる画像を載せている。









またじゃ。


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