ニコンDfとソニーα7Rを見てきた



ニコンDfが出たときは流石に衝撃を受けた。まさしく往年のカメラである。ただ、詳細にカタログを調べると、決して小さくない。軽いといっても750グラムほどある。D600が850グラム位だから
まあ大して違いはないのだ。銀座のカメラ店ではもう大分前に入荷しているのでウインドウ越しに現物を見てはいた。かなり大きい・・・、ほとんどD600とかD800to変らない位に大きい。
それでかなりがっかりしたのは確かである。まあ旧レンズが使えるのは大賛成ではある。画素数がD4と同じというのもがっかりである。少なくとも2400万画素にして欲しかった。

実際に手に取ると思いのほか軽く感ずる。軍艦部はまさにマニュアル仕様のようで、イージーなカメラに慣れた今では戸惑いが隠せない。F4だってもう1年位触っていない。
しかし、設定が一目でわかるのは実際には使いやすいことだから大賛成である。購入の基準はtokyoにとっては画素なのでちょっと考えてしまう。価格が高すぎるのがネックにも思える。

ソニーのα7は流石に小さく薄い。気に入らない電子ファインダーだがもうこれは目をつぶるしかない(いやつぶったら見えないか)。液晶モニターは色再現が良くなくがっかり。設定が悪いのだろうか。
カメラの量販店においてあるものは弄りまくって、わざとおかしな設定になってしまっている場合が非常に多い。これはソニービルにでも行って確認するしか手はないだろう。
サンプル画像をテレビで流していたが、素晴らしいの一言。ただ、ぶれずに写すには三脚が必須だろう。小さなカメラなのに三脚というのは気に入らないが。
コンピューター管理されているのか、レンズは非常に描写が良い。しかし高価だ。それにレンズは決して小さくない。というより、ボデイに対し大きすぎる。

持つ満足感ならDfがダントツ。ソニーは一眼の延長にしか見えないのが残念。D800はくそ重いから、α7Rは良いと思う。ただ購入となれば別である。カメラはボデイだけでは写せない。
レンズまで揃えるのは大変でニコンとソニー両方持つのは難しい。


画素は作品に影響するから、できるだけマキシムなものを選択したい。されば選択肢は限られる。ニコンD800、ソニーα7R、そしてシグマDPMerrill、SD1である。
これらのカメラはメーカーが違うので当然描写が違う。絵の傾向が全く異なると言って良い。
独断だが、
にこんは柔らかくほっとする写り。
シグマは硬くシャープな写り。やや冷淡に描写する。CCDの色合いではなくCMOSの風合い。フイルムならばエクタクロームがときどきでほとんどがコダクロームという発色。
ソニーはどちらかというとノーマル。デモでは鮮やかだが演出臭い。昔のCCDのような感じ。

DP2を使っていてD800やらD600に切り替えると画然とした温度差を感ずる。
まあ、ニコンはソニーのCMOSを使っているのだから違うといっても、デバイスがおなじなので似た傾向はある。

ただシグマのDPのレンズは恐ろしく描写が良い。もちろん固定レンズだから適正化されており優位なのはしょうがないが、それでも優れているのは変わりがない。

対するニコンはD800はレンズによる差がメチャクチャに大きい。ズームレンズは緊急用位に考えるのがいいだろう。ブレは必ずといって良い程拾うから三脚は必須だろう(使わないけど)。
ソニーのレンズもツアイスものは確かに素晴らしい。切れも有り繊細さもある。ただちょっと硬いかもしれない。余裕がないというかそんな絵の出方だろうか。緊張感を強いるような感じがある。

ニコンの短焦点レンズはどこまでもカリカリという描写ではない。まだまだ描写し切れていないそんな感じが残る。今少し解像度に余裕があるのかもしれない。

たぶんにDfがD4と同じスタンスで行くのはこのほっとする写りを重視しているのかも知れない。緻密な写りではなく、フイルムのような余裕の写りなのだろう。

デジタル写真は直ぐ解ると言われる。いや、普通の人にである。それほどにシャープだが平板に写るのである。昨今の一眼もすべて、どちらかと言えば平板な写りである。
画素が増したりローパスを無くしたりしても、それは拭えないのだ。

しかしてニコンのD800、D600はそうではない。だだし高級レンズ仕様に於いてと但し書きが付くが・・・。
ソニーも同様である。ただニコンよりはやや平板になるかも知れない・・・。
シグマはどうか。平板そのものである。ただ、ずぅーつと上等な上質な平板写真である。今少し画素が上がるならば改善されるであろう。

平板になるのはデーターの補正による。補正がきついほど絵と絵の間に境目ができ輪郭がハッキリして平板になるのである。自然界には輪郭などないから不自然さに違和感を覚えるのである。
デジタル時代の技術者はこの事実を知らないのだろう。

これを防ぐにはできるだけ高解像度のレンズを使い、補正量を減らす・・・・。これである。ただ、画像は甘くなる=パッと見が悪=売れない=不採用となる。




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