ニッコール旧レンズの記号 2010.11.15


皆さん周知の通り、オートニッコールなど古いレンズにはニッコールのあとにアルファベットの記号が付く。
レンズ枚数表記と、多層膜コーティングの有無である。
これは、後年のSタイプレンズなどとは全く関係がない。


S  7枚構成

3.5cmF2.8、35mmF2.8、50mmF1.4、55mmF1.2、5.8cmF1.4
5cmF2、50mmF2など

東京写真ニコン ニッコールオート
初期のニッコールオートレンズはSが多い。
つまり7枚構成であった。
H   6枚構成

2.8cmF3.5、28mmF3.5、50mmF2、85mmF1.8、300mmF4.5 など


東京写真ニコン ニッコールオート
ニッコールオートで次に多いのが、
Hレンズ。
枚数は6枚である。
H・C  6枚構成COATED LENS 

50mmF1.4など多数

東京写真ニコン ニッコールオート
Cはコーテッド、
つまり多層膜コーティングされたレンズを言う。
1971年以後はほとんどのレンズが、
多層膜コーティングになったと思われる。
Q  4枚構成

135mmF3.5、135mmF2.8、13.5cmF3.5、
20cmF4、200mmF4など


P   5枚構成

105mmF2.5、10.5cmF2.5、180mmF2.8、400mmF5.6など


N  9枚構成

24mmF2.8、5cmF1.1、35mmF1.4(C)、28mmF2.8(C)など


OC 8枚構成COATED LENS

35mmF2など

O  8枚構成

2.1cmF4など

QDC 14枚構成COATED LENS

15mmF5.6など

UD  11枚構成。

20mmF3.5など



COATED LENSは主に以下の種類があった。

SC、HC、QC、OC、QDC、NC、PC など、レンズ枚数記号の後にCが付く。
レンズ構成はそのままに、多層膜コーティングをしたものが主である。

50mmF2クラスは標準鏡玉であり、F1.4は高速度鏡玉と呼ばれた。



<補足>

ニコン資料によると、ニコンの社名とレンズの名称が決定されたのは1946年とある。
それによると、
小型カメラのレンズは「一般写真鏡玉」と呼ばれ、
レンズの一枚を単に玉ではなく、鏡玉と呼んでいる。

二枚鏡玉:D   デュオ
三枚鏡玉:T   トライ
四枚鏡玉:Q   クォード
五枚鏡玉:P   ペンタ
六枚鏡玉:H   ヘキサ
七枚鏡玉:S   セプタ
八枚鏡玉:O   オクト

と称することが決められたとある。それぞれの数を表す頭文字を単に記したものである。

なお、鏡玉に増透処理を施したレンズはその記号の次に赤字Cを記すとしている。
NIKKOR-Q・C と例がある。(以上ニコン資料)※ 透処理を施とはコーティングのことである。
  
東京写真ニコン ニッコールオート ニッコールS用レンズ。
規定通りにCは色分けされている。

(以上ニコン資料)
東京写真ニコン ニッコールオート これもS用標準レンズ。
規定通りにCは色分けされている。

(以上ニコン資料)

東京写真ニコン ニッコールオート



明るいレンズは前述の通り高速度鏡玉であり、ミノルタのレンズなどに見られるハイスピードの文字は
ここから来ているのである。


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