ミノルタα9Xi QD (1992年7月発売)


ミノルタα9Xiです。

カメラのオート化を進めた究極の自動カメラ。
最高級機ですが、旗艦機種ではありません。
デザインは好みが分かれるでしょうが、グリップを付けたバランスは非常に良い。またカメラも大きく自重もあり、ホールディングはとても良い。
ファインダーの見えの良さはミノルタならではのもの。
このカメラにはミノルタの技術力と、良心が感じられます。
沢山のカメラを所持して初めて解る良さがあります。
プラスチックボデイでありながら、高級感も質感もあります。
プラボデイで感心したのは、F4とα9Xiだけです。

1999年12月に、α9がプロ用カメラとして発売されるまでの一般用最上位機種でありました。




デザインと使い勝手が実に素晴らしい。
親指も人差し指も自然に決まります。
軍艦部には、突出するダイヤルは何も配しない。それがAFカメラの主流であり、α9Xiはその究極のデザインであったと言えるでしょう。実はプロ用としてはそうあるべき。実際はダイヤルに移行し、継承したのはキヤノンのプロ用だけであったと思います。

ボタンが多く不評の理由となっていますが、
実際には使いやすいものです。

フイルムカメラの最高速1/12,000秒はミノルタだけのもの。
プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、
マニュアルが可能。

現在まで続くアイスタートが採用されています。
測光方式:14分割ハニカムパターン採用。
最高速1/12,000秒。
視野率92%x94%、倍率0.75倍。
連写毎秒4.5コマ。
重量755g。
価格¥145,000。

フイルムオートローディング、オートリターン採用。
Pボタン装備。
     
    ミノルタα9Xiは大きなカメラです。

丸みを帯びた形状が、錯覚を起こさせます。

 

<ユーザーありきの姿勢を評価する>

おそらくα9xiのユーザーならば評価は高いはずである。
そして、カメラをとっかえひっかえ使うマニアやプロには評価が低い筈である。
ボタン操作のみ覚えれば、ファインダーを覗いたまま全てが把握でき変更できるのは写真家としては実に使いやすいものだ。
あまり露出やモードをいじらない写真家には無縁の機能なのかも知れない。
スナップやドキュメンタリー、ポートレートにはとても便利な機能であり、良く使用者の気持ちを考えているカメラだと思う。
いちいちファインダーから目を離すのは、写真家としてもったいない行動なのだ。それを設計者は良く心得ている。
アイスタートしかり。
シャッターボタンの半押しを待たずにピントが決まる。この感覚は素晴らしい。
おせっかいと思うのは違う、ということが直にわかる。
とりあえず覗いた時にはピントも露出も合っているのだ、こんなに気が利いた相棒は他にはいない。
あまりにも、他のカメラが指示待ちでおとなし過ぎるのだ。このカメラはしっかりと自分の仕事をしていると言える。
ミノルタの技術者はこれを誇りにした筈である。しかし、世間はそうではなかったようだ。
出る杭は打たれる。それが顛末であったろう。残念なことに、この先進のシステムは継承されることはなかった。
なんとも馬鹿な話である。この時点で、ミノルタの神話も伝説も封印されてしまったと言って良いであろう。
このカメラと最新のフルサイズデジタルカメラ、二台のうちどちらかを捨てろと言われたらどうだろうか。
散々迷った挙句に、私はこのカメラを残すだろう。
ミノルタらしいカメラであり、カメラらしいカメラである。そう思って止まない。


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