季刊ステレオサウンドについて   20181011

評論家を誹謗してはいけない


オーディオ好きなら一度は手にするだろう季刊のオーディオ専門雑誌。 でも、人によっては掲載される機器の高額さに唖然としてしまうかも

知れませんね。 50年の長きにわたり続いている専門誌です。 かく言う私も愛読者で、毎号ほとんど欠かさず購読していました。

引っ越しの度に整理されて、今は30冊ぐらいしかありません。 この間に執筆者はだいぶ変わりました。

システムを組むと優に1000万円は超え、2000万円にもなるシステムが紹介されています。 買えないのに無駄と思ったあなた、それ違います。

買えない価格の製品を読者に変わり試聴し、その是非を伝えるのが本誌の重要な役割なのです。


例えば本誌のレファレンススピーカー、それにはB&W社の800Dが長く使われてきました。 そしてモデルチェンジ後も800D3をレファレンスとして

使っています。 往々として、そんなに良いスピーカーなら何故評論家なり執筆者が使わないのかって話があったりしますよね。

それは大きな間違いなんです。 レファレンススピーカーはそれこそ飽きるほど聞いているんです。 良さも悪さも全て分かっています。

レーシングドライバーは普段あんな乗りづらい車乗らない(乗れない)ですよ。 仕事だから出来るんですね。

だから、仕事なら聴くけど家でまで聞きたくないと思うのが自然です・・・。 これは優秀なスピーカーの宿命だと思います。

本当のオーディオマニアは、他人が作った物なんか使わないですよ。 

製品は幕の内弁当なり単品料理で誰か(不特定多数)が食す物じゃないですか。 家庭の味では絶対にありません。

評論家のある人はこう言っていました「過去にああこれなら欲しいなと思った物は数個ある。 だけど買っても改造しちゃうだろうね」。

そうなんです。 褒めたものを買わないのではなくて、もっともっと上を目指しているんですね。


私は50年前、そうステレオサウンド誌が刊行された当時日夜オーディオに明け暮れていました。 秋葉原に通った回数は数千回。

数あまたの機器を試聴し、自宅の再安価システムでそのような音を出すために奮闘していました。

現在のスピーカーは高性能で、そんな苦労が吹っ飛んでしまうような出来栄えだと思います。 でも、どんなに高額でも弁当にはちがいないの

ですよね・・・。 評論家諸氏が古いホーンシステムなどを使用したり、古い箱に古いスピーカーを使ってるのを馬鹿にしている人がいます。

それって、大きな間違いなのですね。 音(音楽)は音が出てなんぼなのです・・・。 古い安いなど全く関係ありません。


そんな私ですが、六畳オーディオを構築するにあたり全て既製品で揃えました。 勿論安価とはいえど、高級品も含めいやっと言うほど

聴きました。 それで、すごいなあとも思いました。 オーディオ機器の中で一番遅れているのはスピーカーであると言うのは変わりませんが、

それでも驚いたのです・・・。 そんな私ですが、やっぱりB&Wは凄いと思います。 B&Wのスピーカー評論家諸氏が褒めたたえるのは分かりますよ。


私は今でも自分でスピーカーシステムを組みたいと思いますよ、でも家族がそれを許さないしもうそんな時代ではないと思っています。


ここではっきり言います。 オーディオは出る音が全てで、機器の新旧では決してありません

とやかく言う前に、1000円のスピーカーを買って箱を作り音を出すことですね(^^♪。


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