ピアノ東京写真PLUS ピアノ編



モーツアルトとその時代  2018.2.1

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ピアノをやって、まず弾きたいなと思うのがショパン。  モーツアルトはショパンの少し前、モーツアルト全盛のころからすると30年や40年は前の

時代。 作風も全く異なりますが、35歳と39歳、どちらも短い生涯であったことは共通しています。

ベートーベンは両者の中間に位置していますね。 ショパンは後輩でモーツアルトは先輩のような順番に生きたと思います。

1800年代序盤はこの三人が走りで、シューマン、メンデルスゾーンと続いていきます。 バッハの時代を除くと、この5人と一人(リスト)が

有名と言えると思います。 少なくともピアノ曲に関しては・・・。

モーツアルトは一聴するとすぐにわかるほど、個性的な楽曲と言われています。

アイネクライネナハトムジーク、トルコ行進曲、ピアノ協奏曲第21番第2楽章、きらきら星変奏曲、モーツァルトの子守歌等がありますね。

モーツァルト:ピアノ・ソナタ K310 第1楽章も良く弾かれるみたいですね。 K545もおなじみですね。
     
モーツァルト・・・、もう220年以上前の作品になりました。 


アントン・ワルター(モーツアルト・ベートーベン時代のピアノ製作者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 ワルター製作のピアノ    
     
モーツアルトが使用したピアノはアントン・ワルターが製作した物です。

ベートーベンも使用していたそう。 まだまだ初期のもので、ピアノの帯域も機構も確立されては

いませんでした。 本格的な現代のピアノに近いグランドピアノが出来たのはショパンのころから

でした。 よって、ピアノの作風が異なるのはここに原因があります。

モーツアルトの時代には、ピアノは楽曲の構成の一つにしか過ぎなかったと考えられます。

煌めき、コロコロと転がるとめどない旋律は、ピアノの性質上仕方がなかったのだと思います。

ショパンの時代になり、ピアノは繊細な音も出せるようになってきました。

ピアノ音楽の幅が広がったのです。 それ故にショパンはピアノだけに集中したと考えられます。


今の私たちは、そのころとは比較にならないほど素晴らしい音の出るピアノを使用しています。

彼らが今ここに来たらその響きの良さに仰天すると思います。

それと同時に、220年を経てなお自分の曲が演奏され続けていることに驚き感涙することでしょう。




それぞれの音楽家の背景、そしてピアノの歴史を考えると、またピアノ演奏も楽しくなるのかも知れませんね。



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