ピアノ東京写真PLUS ピアノ編

難曲はつまらないと思う   2018.12.1

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いつも思うのだけど、難曲はつまらないと思う。 ショパンで言えば、スケルツォとかソナタ3番とか幻想ポロネーズとか・・・。


聞いていても、少しも楽しくないし感動もしない・・・。 ショパンは鍵盤に、己の感情を叩きつけたりもする。 演奏がとても忙しい・・・。

そして、騒がしく心が休まらない・・・。 弾いているのは協和音でも、心には不協和音として響いてしまう。 それに、長い・・・長すぎる。

演奏を最後まで聞くのは、拷問に等しいと思う・・・。 

時折見せる緩急は、聞き手の心を見透かしたように・・・穏やかに鳴ったりする。


いづれにせよ、聞き手に極度の緊張を強いてしまう・・・。 ショパンの心は決して穏やかではなかったのだと、感じてしまう。

ショパンの難曲を聴くと、いつもピアニストを思い浮かべる。 これを弾くのは、ちょっと大変、あなたには無理と言う声が木霊する・・・。


親しみやすい曲・・・分かりやすい曲が基本ヒットする。 でもそういうのは誰でも弾けたりするので、面白くないと思う人も出てくる。

差別化じゃないけど、100人が100人同様に弾けたら試験は成立しない。 難曲は北極にあるのではなく、ふるいに掛けるには好都合。

微に入り細を穿ち、そうじゃないんだよと蘊蓄を語るのが指導者・教官・先生だったりする。


エリーゼのためには誰も弾かない。 素人のうちは、エリーゼはエリーゼでしかない。  エリーゼのためにが心放つのは、

もしかしたら百戦錬磨のずっとずっと後なのかも知れない・・・。 それほどに、誤魔化しがきかない・・・。

難曲は、誰もが弾けない。 弾けないとピアニストと思われない、それは嫌だと心では思う。


えっ、それ弾けたって別に・・・と思ったりもする。 嫌だな、ピアノに何で難曲とか難易度とかあるんだよって思う。

日本語が普通にしゃべれるように、普通にピアノを語って欲しいなとも思う。

難曲はつまらないと思う・・・。 本当にそう思う。 えっ? そう思いませんか・・・。

演奏をみて、譜面を見て曲の流れを見て・・・そう思う。  それでも、いつか楽譜を手に入れると思う。 感動しないのに何故かって・・・。

それは、ショパンだからで・・・それ以外はない。


ショパンだからそう考える。

なぜなら、

私はショパンの曲を聴いてピアノを始めたから・・・。

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