クラシック音楽はなぜに長いのか
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クラシック音楽は長い曲が多いですね。無駄に長いと個人的には思います。 それは、当時の形態にも原因があると考えます。 作曲家は演奏もする訳ですが、他に娯楽も何もないので、演奏を聴かせるにはそれなりの長さが必要であったと思われます。 長い曲はドラマであり、オペラの様に起承転結で再現するのが常。人々が飽きない1時間程度を確保する必要があったと思われます。 この音楽の聴取のため、時間をかけて一張羅を着込みはるばると場所などでやってくるのです。 そして、その場所は王宮だったり名門のホールなり大教会であったりしたのです。 半端な曲は演奏不可であったのです。格式と荘厳を重んずる古き良き時代であったのです。 ですから、ピアノ協奏曲などでも良く知られる名曲は、第二楽章であったり第三楽章であったりします。 意図したのかはともかく、映画やドラマの様にイントロからしばらくは退屈なのです。玉は見せず、ちょろ出しとするのです。 お客はまあ逃げませんから、飽きてきそうな時にドーンと出すのです。そんで満足して帰るのです。 このあたりの演出は、避けては通れません。商売ですから・・・。 そんなこんなで、クラシック音楽は長いのです。 クラシック音楽でも、ピアノ曲は違います。 モーツアルトの「ピアノ協奏曲21番」、第一楽章は行進曲の様にピアノテクニックの連打。 第二楽章では、映画「みじかくも美しく燃え」で有名なとても美しい曲が演奏されます。 第二楽章の演奏時間は7分~程度。 楽章のないピアノ曲の演奏時間は極めて短いものです。 ショパンの「英雄ポロネーズ」、ピアノ曲としては非常に長い。確か楽譜で17ページぐらい。ただ、実際は繰り返しなので 本当はそんなに長くはありません(曲の演奏時間は長い)。演奏時間は7分~7分半程度。 ピアノ曲は大体5分から7分程度。これは、ポピュラー音楽でも演歌でも大体同じ。長すぎると敬遠されます。 「乙女の祈り」は繰り返しが4回、そのままで5分~、繰り返しを省くと3分~となります。 クラシック曲の方が、演奏時間は幾分長いようです。 |