ピアノ東京写真PLUS ピアノ編

楽譜にカナを振るその5  2019.8.30

カナを振る時の問題。 たかがカナ振り、されどカナ振り。

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市販の楽譜は当然ながら、カナを振ることを前提に作られていません。 楽譜にはコードなどが記載されてあったりして、カナ振りの障害になりますね。

カナ振りを始めて数年いや、五年。 数百枚カナ振って、色々見えて来たことがあります。 やはり一番の問題は、カナ振りの位置です。

カナ振りは想定外なので、カナを振るすめーすがあるか否かが先ず問題になります。 これは販売されている楽譜に多くを依存します。

枚数を少なくとのことで、一小節が短い楽譜・・・これは本当にカナ振りに困ります。 クラシックの大曲がそうですね。 

ポピュラー音楽も中級クラスになると、櫛団子のオンパレードでカナを振る場所の選定に悩みます。 そうでなくても楽譜が込み入っている曲は、

込み入り具合が倍増する訳なので譜面が煩雑になってしまいます。


楽譜にカナを振ることは、楽ではありません。 しかも始めると、区切りは一曲単位で行うので、長い曲は辟易とします。 はっきり言って嫌になります。

しかし、カナ振りは読譜そのものなので、独学の初心者にはどうしても欠かせないのです。 カナ振りをすることで、嫌でも譜面と対峙することになります。

楽譜も色々と見えてきます。 編集のあれこれとか、曲の構成とか、疑問も湧きますし、作曲家の意図も少しは分かるように思います。



歌謡曲などは重音が少なくカナ振りが比較的楽。 三連符のつなぎや、
コードがあり、音符の真上にはカナが降れないのです。 アルペジオ後半は
音符が詰まっているので、一列状態になりました。これは避けたいです。
  こういう上下にまたがる音符は、カナ振り位置に迷います。 
「ミソミ」は、罫線内に書いた方が良かったかも知れません。
     
アルペジオにカナを入れる余裕がある場合は、音符と音符の間に記します。
音符とカナは出来るだけ近いことが大切。同時に認識できます。
  アルペジオが右上がりの場合は、多少でも右上がりになるように記します。
メロディ部分。 横に余裕がある場合は、和音や重音の横に記します。
単音は頭です。
     
 理想的なカナ振り位置。 和音(重音)は横に記します。 この場合の単音は、
真下や真上でなく、横が良いです。目線的には、斜め右下。
丸印はシャープやフラットの付く音符。 囲んだ方が、視覚的に分かりやすい。
  Amコードがあってカナ振りがずれました。アルペジオは余裕があるので、
音符間に記します。これもまた、音符の斜め右下が認識しやすい位置です。
     
何が嫌かと言って、このような櫛団子の羅列、しかも調号が多いですね。
上はやや音符の間に隙間がありますが、下はちょっとぎゅうぎゅうです。
このような櫛団子は、頭にカナを記してはダメです。
  メロディーラインに装飾音が付くケース。出来れば、メロディーラインと分けたいですね。いずれにせよ、音符間に余裕がなく、これがベストではありません。
     



「なるほどのう、カナ振りも勉強なんかい。 字が読めないのは大変やな(>_<)」

「字じゃないです楽譜です。」

「似たようなもんや、あほっ」

「下出に出れば・・・このくそおやじ」

「なんか言ったか?」

「いや、何も、ここの所天気が悪くて・・・(-_-;)。」

「悪いのは性格じゃあらへんか、あははは。」

「うっせ、くそおやじ(; ・`д・´)」

「言ったな、このタコっ(; ・`д・´)」

「いてまえ(; ・`д・´)」

「何だコノヤロー(; ・`д・´)」


つづく

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