東京写真PLUS ピアノ編
大人がはじめてピアノをやるために その3 2020.3.3
№491
大人がはじめてピアノをやるために必要なこと。 ③何としても楽譜を読めるようになる事 全く初めてピアノをやる人は、当然のことながら楽譜が読めません。 音楽の授業が苦手だった人は、楽譜に拒否反応があるかも知れません。 かかる私がそうでした。 ピアノをやりたいのなら、先ず何としても楽譜が読めるようになることが必須です。 他に理由など存在しません。 あーっ、楽譜無くても空で(そらで)覚えるから全然大丈夫とか、聞けば大体出来るからとか、それは全くダメです。 目が不自由ならともかく、楽譜を見ないで弾くことは、ピアノの上達に大きな影響を与えてしまいます。 私は楽譜がだめで、ギターはギターのタブ譜だけ、だからピアノを始めた当時は空で弾いていました、それなりに・・・。 耳コピーは実に不確かです、実際に楽譜を手に入れて弾いてみると、調の違いはともかく、間違いの多さに驚きます。 よって、一から楽譜を読めるように勉強を開始しました。 教本は弾きたい楽譜で十分、知りたい情報は今の時代ネットでいくらでも手に入ります。 楽譜には、記号や調号など様々なものが記載されており、初めてピアノをやる人にはとても大変な壁になります。 音符を理解するのに始まり、 その音符と鍵盤の関係を一致させなければなりません。 指に至っては左右で10本もあり、指順と言う、押さえる指の面倒臭い事も付いて回ります。 一本指でもピアノは弾く事が出来ます。 しかし、早くなれば付いていけませんし、指も痛みます。 五本の指で弾くことは、とても楽な方法なのです。 指番号も、原書ではない楽譜には記載されています。 その通りに弾くことが、無駄のない動きになります。 指の長さで、変えることも自由です。 色んな事が盛り沢山、それが楽譜なのです。 楽譜は解答書なのです。 アンチョコなのです。 これを勘違いしてはいけません。 楽譜という解答書を見ながら練習し、身に付いたら楽譜なしで弾く・・・と言うのが正しいのです。 つまり、弾ける人は楽譜が不要なのです。弾けてないから楽譜を見ながら弾くのです。 もしくは、楽譜台に楽譜置くのです。 オーケストラで楽譜があるのは、ほかの楽器と合わせるためにあります。 ピアノ協奏曲は基本そう言う心配があまりなく、楽譜を使用することはほとんどありません。 置いてあるならば、演奏が盤石ではないのです。 そもそも楽譜は、作曲家の忘備録です。それ以上でも、それ以下でもありません。 記憶を留め置くために書き置くのが、楽譜なのですね。 詩人や作家が、紙に書き留めるようにする事と同じだと言えます。 紙に書く情報は、非常に少ないと思います。 そういう時代の、唯一の 保存方法だったのです。 ですからクラシック音楽の楽譜にも、印刷時の時期などにより違いがあったりします。 現代音楽は、楽譜のみならず・・・と言うよりは音として楽曲は耳に入ってきます。 歌謡曲やポピュラーしかり、楽譜が出回ることなく音楽は 普及していくのです。 メディアのない時代には、楽譜しか音楽を伝える手段が無かったのです。 楽譜を通してしか、作曲家の本意を知ることは出来なかったのです。 ですから、クラシック音楽に真の意味の正解は存在しません。 英雄ポロネーズもトルコ行進曲も、エリーゼのためにも、作曲家がいない現在、その楽曲の真意や本意を知ることは出来ないのです。 ピアノを弾く人は、その無限に広がる可能性を手中にできる唯一の人だと理解します。 だから、楽譜を見て弾かなければいけません。 作曲家の真意を引き出すのも、出さないのも弾き手次第なのです。 複雑な問題、解くのはあなたです。 |