東京写真PLUS ピアノ編
大人がはじめてピアノをやるためにその8 2020.3.28
№493
⑧ ピアノのピラミッド構造 人間社会が、ピラミッド構造であることは周知の事実。 会社であれば社長・会長を筆頭に段階が並びます。 段差構造と言っても良いでしょう。 それは一重に、役務の重要さのランク付けであり支払われる対価もピラミッド順になります。 ピアノと言うものは、同時にスタートしても同じにはなりません。 何年やったからこのぐらい、とはならないのです。 以前も書きましたが、ピアノのランク付けは習うための人よりも、教える人のためにあると言っても良いでしょう。 教材=楽曲は容易に仕分けができますから。 段階を踏んで指導ができるのです。 ですから、生徒は否が応でもランク付けされてしまいます。 ピラミッド構造ならば、教材に迷うことはありません。 力もないのに、てっぺんを目指しても落ちるだけなのです。 概ねこのピラミッド構造のように、段階を踏んで登ればいつしか上の方にたどり着くことは可能となります。 しかし、驚くほど長い年月が掛かります。 ですから、中高年あるいはご老年諸氏には登れない階段と言うことになります。 限られている時間を鑑みれば、無駄と言うことになります。 全くの音楽不心得、音符も何もまるで知らないと言う人は導入と言う裾野に分類されます。 ピアノのピラミッドの最底辺になります。 しかしこのピアノのピラミッドの分類は、大人がはじめてピアノをやるためには実用的ではありません。 確かにピ、アノの技術や音楽を身に着けるのには向いています。 ただ、間違えると大人には意味がない学習法になってしまいます。
大人がはじめてピアノをやるために、もっとも注意しなければならないことは教材なのです。 ピアノのピラミッド構造に沿った教材では、あまりにも時間がかかりすぎます。 ピアノの発表会で、何らかの曲が披露できれば良いと言う発想で 大人の方はピアノを始めません。 実はもっともっと、レベルが高いと思います。 演歌を弾きたい方、ポピュラーを弾きたい方など往年の曲を弾きたいと思うのです。 先ず、クラシックではありません。 いやいや私はクラシックが良い、「エリーゼのために」だよと言っても4~5年はかかるのです。 ピアノはやさしくないのです。 ですから、普通に習いに行っても導入レベルの人には、普通にもエリーゼのためには教えません。 多くの人が陥る、間違いです。 ここにピアノのピラミッド構造を記したのは、そのように練習してくださいと言う訳で記したのではありません。 こんなに面倒臭いのですよ、こんなに時間がかかりますよと言いたいのです。 ですから、大人がはじめてピアノをやるために習いに行くのならば、良く先生をお選びになって下さい。 先生は、クラシックが専門のスペシャリストなのです。 その辺りを、決してお間違えの無いようお願い致します。 |