東京写真PLUS ピアノ編
愛情物語(トゥ・ラヴ・アゲイン) 2020.10.24
№529
ピアノが結び付けた愛、しかし・・・。
愛情物語を知っている人は多いと思います。 1956年の映画ですが、原題はThe Eddy Duchin Storyと言います。 1957年と言う古い映画なので全く見たことはなく、つい先日初めてBSの放送で見ることが出来ました。 愛情物語とは、1930年から1940年に活躍した不世出と言われたアメリカのピアニスト、エディ・デューチンの人生を描いた映画です。 エディ・デューチンは、優れた音楽家でバンドリーダーでしたが白血病で僅か41歳で亡くなります。 その主題曲を主役のタイロン・パワーに代わって 演奏したのが、カーメンキャバレロです。 主役のタイロンパワーのピアノの手さばきも、本当に弾いているかのように素晴らしいものでした。 日本ではエディ・デューチンと言っても全く馴染みがなく、邦題が愛情物語とされたのは良く分かります。 この愛情物語で演奏されるのが、ショパンのノクターン第二番です。 クラシックをポピュラーにアレンジした曲ですが、 カーメンキャバレロの代表曲ともなりました。 実は、私は原曲のショパンのノクターンを知ったのは2011年頃で、毎朝訪れる喫茶店で流れる音楽でした。 カーメンキャバレロの愛情物語はそれこそ随分前から知ってましたが、ピアノ自体が嫌いでありカーメンキャバレロの煌めくさんざめくピアノ演奏は 言わずもがなでした。 今持っているCDは、ピアノを始めてから中古で購入したものです。 どんなピアニストでも通る道。 それはショパンであり、ノクターンなのではないでしょうか。 エディ・デューチンが亡くなったのは1951年。 ショパンが亡くなったのはおよそ100年前の1849年でした。 エディは41歳、ショパンは39歳いずれも病に倒れてしまいます。 100年後、ノクターンが愛情物語で演奏され世界に知れ渡るなんて、ショパンは 良い曲を残しましたね。 有名な戦場のピアニストも実話ですが。 どちらも、人生の悲劇と運命を描いています。 ピアノは時代が変わっても、決して変わることなく音楽を奏で続けて行きます。 因みに、カーメンキャバレロは1989年に76歳で亡くなっています。 この映画を見るにつけ、「トウ・ラブ・アゲイン」名曲かなと思います。 人生はかくも非情なものなのか。
YouTubeより愛情物語 https://www.youtube.com/watch?v=stcUE-T2GZI https://www.youtube.com/watch?v=61Se7MrKrpY YouTube模範演奏 https://www.youtube.com/watch?v=sYNTsSpLWl0 https://www.youtube.com/watch?v=AAZCf4my-I0 https://www.youtube.com/watch?v=hS5ZtsBY7Jc |