ピアノ東京写真PLUS ピアノ編

遠い渚(シャープホークス       2020.11.15

№534




この楽譜の中に、とても懐かしい曲がありました。

シャープホークスの「遠い渚」です。  哀愁漂うエレキギターが素晴らしいです。

懐かしいなあ、安岡力也さんが出てますねえ。

     
     


1966年と言えば今から54年も前の曲。 シャープホークスは1963年結成だから、57年も前のグループです。

当時はGSと言ってグループサウンズが全盛で、それこそ一世風靡そのものでした。 若者たちはこぞって、エレキギターを購入しましたね。

この時代の熱狂を今の若い世代、中年の世代は全く知らないと思います。 それほどに、時が流れました。

インスツルメンツではベンチャーズが有名ですね。 そして、ビートルズも。  音楽の原点が、この時代に集約した感があります。

ロックもメタルも、全てこれらから始まりました。

今時の歌は、メロディがややこしい。 なんでこんなに抑揚のない曲を作るのか、何でこんなに面倒くさい曲を歌うのか、その時代の人間には

理解はできません。 当時と今、同じ世代の人間はすっかり変わってしまいました。 育った環境の違いは大きいですね。

ニューミュージックにもニューポップスにも優れた曲はありますが、稀薄ですね。 本当に薄い。

そろそろ、面倒くさい曲から離れて、シンプルな曲に向かってみたいなと思いませんか。

  
 
ピアノをやっていてつくづく実感するのだけれど、ピアノはクラシック音楽が基本ですよね。 もっと突き詰めていくと、100年も200年も前の

音楽の手段の一つ。 作曲にはピアノが不可欠だったと思います。 今のように、パソコンやコピーなど記録する手段が無かったからですね。

現代はどうかというと、それは少しも変って無くて旧態依然が音楽でありピアノの習得手段となっています。

何が言いたいのかと言うと、ピアノを教える側の世代です。


実は音楽を志す方、それで生計を立ている人の年代はとても若いのですね。 勿論中高年の方もいらっしゃるのだけれど、スタートは

変わらないのです。 つまりクラシック音楽一辺倒の方が、非常に多いのではないでしょうか。

勿論このご時世ですから、教える立場としては大人を無視するわけにもいきません。 ですから、そこそこクラシック音楽以外もやろうとしている。

でも、今更なんですよね。 もともとそういう時代の人たちじゃないので、取って付けた感があるのです。

ピアノは楽器ですから、譜面通りに演奏するのは先生たちには苦もないことです。 でも、それだけなんですよ。

その時代に生きていないと、本当の音楽は出来ないと言えるでしょう。 楽譜は何も語りませんから。


勿論、そうでない人も多々いるとは思います。 でも虻蜂取らずは不可能なので、クラシック音楽に傾倒するのは致し方ない事と思います。

良く背景って言いますよね。

絵を描く人は分かると思いますが、実は描くものより背景が難しいです。 具体性がないからですね。 しかし、背景一つで全然違った絵にも

成るのはご承知のとおりです。 ピアノ然り。 譜面から背景を読み取るのは、甚だ難しいのですね。 その時代に生きていないと、

やっぱり上辺だけになってしまいます。 ピアノと言うものは楽器なので、熟練と鍛錬があれば弾きこなすことは可能です。

でも、それだけなんですよ。

クラシック音楽の難しいところは、楽曲の難易度なんかじゃありません。 もうその時代に行かれないからなのですね。

どんな名演でも、当時に戻ることが可能なら「違うかも」って言われるかも知れません。

ゆめゆめ、油断召されるな。


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