手振れ補正の効果はいかに  2009.9.23



■手振れ補正の効果はいかに。

最近のカメラか非常に高性能になっていますが、基本はフイルム時代と全く変りません。手振れ補正なしでどこまで頑張れるか検証してみました。
条件を揃えるために同じ場所をそれぞれ撮影して、かつカメラは交代で使用しております。なお暗い場所があるためにISOは自動に設定しております。
実際の結果はそれぞれ撮る焦点域が違うにもかかわらず、予想通りの結果になりました。

■α350(ボデイ内補正あり)

レンズ:シグマ70-300mm、ミノルタ28-80mm
感度設定オート

撮影枚数164枚(RAW)
手振れ画像15枚:9.1% (良像率89%)

撮影者AおよびB 天候:曇天

■ニコンD90(ボデイ内補正なし)

レンズ:ニコンAF70-120mm、ニコンAF35-80mm
感度設定オート:上限ISO1600

撮影枚数158枚(RAW)
手振れ画像61枚 39% (良像率61%)

撮影者BおよびA 天候:曇天


結果は冒頭に述べた通り、フイルム時代となんら変らぬ悲惨な結果と相成りました。
望遠レンズ使用時には、日陰に於いてはは1/10秒はおろか1秒以下のシャッター速度になるシチュエーションも現実にはあるわけです。
さすがに手振れ補正内臓のカメラの場合は、ぶれた画像が15枚と驚きの結果になっています。
もちろん、D90に手振れ補正内臓のレンズを組み合わせた場合は同様の結果になることでしょう。
結果、手振れ補正の望遠レンズは手持ち撮影には必須。
残念な事は35-80mmという短い焦点域でも結構手振れが発生したことです。このレンズは普段使用しているタムロンの28-75mmに比べると格段に軽く、
その軽さが仇になったと思われます。
あの超天才お写真家様も、なんということはないだらしなさではありませんか。笑ってやりましょう。
決めのショットはことごとくぶれていたのです。所詮おおぼらこいてこの程度なのです。

写真は三脚と手振れ補正がないと、ぶれる場所では必ずぶれるものなのです。
これはプロ・アマ関係なくぶれるものなのです。ご安心ください。
ですから、プロが使用するという高級カメラも高級レンズもしっかりと補正がついております。
なんだかなあ、などと言ってはいけません。


■レンズのコントラストについて。

コントラストが高いと言うことは光の透過率が良いことになります。当然今時のレンズは非常にコントラストが高い。
実際はこれが問題に、、、、、。
tokyoはフイルムのベルビアによって写真の撮影を再開したが、結果ベルビアを使用することはほとんどなかった。
理由はそのコントラストの高さにありました。路地裏は日陰が多いのでコントラストの強いフイルムは使えません。
これはモノクロフイルムも同様で、硬調のフイルムは不向きなのです。
デジタル時代も今になって、やっとコントラストの重要さが言われるようになりました。人間の視覚には、高コントラストは存在しないことにやっと気が付いたのでしょう。人間はモノが見えないことは身の危険につながりますから、暗い所は自動的に感度をアップして見ています。純黒は危険なのです。
これがフイルムや撮像子と全く違う点なのです。
どうも違うなあとやっと気付きはじめたのです。それでいろいろな工夫をしダイナミックレンジを拡張するようになりました。
ここであわかりの人はえらい。
そうです、レンズが問題になりまーす。そうです、コントラストが強いレンズは黒つぶれを起こすのです。
それをわざわざコントラストを下げることを、ソフトでやらなけれななりません。
レンズに必要なことは解像度です、まあそれが一番大事です。透過率が高くフレアーも抑えられれば理想のレンズと言うことになりますが、いかんせん受け手(受像素子)が追いついていません。
暗部を拡張すればノイズが乗ります。これをノイズレスで人間の視覚調整のレベルまで上げなければいけないのです。
フイルムは放棄してしまいましたが、デジタルはどうしても実現しなければならないでしょう。

人間の視覚はごまかしが効きません、焼きこみや覆い焼きも度が過ぎるとこれはほんとにイケマセン。
今時のダイナミックレンジ合成も、人間の視覚から見ればまだまだ未熟なもので完成の域には達していません。
小手先のものは通用しないのです。過ぎたるは及ばざるがごとしを肝に銘じましょう。

風景撮影におけるPLフイルターも乱用は止めましょう。これは人間の視覚にはないもので、やはり不自然です。反射はあってあたりまえなのです。
プロは是非ともPLフイルターなしで優れた風景写真を撮って欲しい。それが目でみたままの世界なのですから。

レンズも撮像素子も非常に正直なもの。フイルターを被せても、セロハンで覆っても彼らに作為はわからない。
真実としてそのまま写します。カメラやレンズは腕や手を持っていません。
写すのは彼らでも、撮るのはわたしたちなのです。
これも肝に銘じましょう。



なーんてね。






つづくぞ


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