高級デジ一眼ほど良く撮れるワケ 2009.8.2
わはははは、またワシのお出ましじゃわい。 ぽこちゃと押せば誰でも分け目隔たりなく写真が撮れると書いてきた。そうあるのがハコの役目であり決して変えてはいけない仕事なのだが、ほんとうはそうはならない。残念ながら事実だ。 フイルムは写真家がぽこちゃと押しただけでは作品にはならない。だだ記録代理人としての任務を果たしただけである。通常はこれから他人に仕上げをお願いすることになる。お金を払って見えるようにするワケですな。この一番大事な工程に記録代理人が居ないことが多いので、できあがりは期待通りにはなるわけがないという至極全うな事由が生ずるわけであります。あははは、委託契約なんでありますよ〜。 それでもってデジタルはどうかというと、デジタルの最終出力形態ははJPEG画像である。決してTIFFではない。 RAWというものは記録代理人レベルでありまだ作品になっていないので、じつは論外。エマージェンシーとして捉まえるのが正しいのだ。RAW現像がなぜかプロっぽかったりハイアマチュア(やだなあ)御用達のように思っている人がいるとしたらそれは大きな間違いであるどころか、完全な思い違いだ。 RAW現像は必要悪なのであり、本来の姿ではないことを認識しなければいけない。 カメラはぽこちゃと押せば撮れるのが使命なのであり、後処理は自分の仕事をほおり投げていることにしかならないのだ。メーカーはこの事を一番良く認識している。よって、JPEG画像はデジタルカメラの顔でありそのカメラで再現できるベストな画像であることを認識しなければならない。JPEGでもとか言う人が居るがそれは大きな間違いである。JPEG画像はそのカメラの最高画像であることを知らないと恥ずかしいのだ。解っていないのは記録代理人以外の何者でもない。 RAW画像とJPEG画像が違う、とよく言われるが実際は同じになるはずである。違うとすればやはりRAW現像の仕方、つまりパラメータの設定が下手というか間違っているのだろう。RAW画像が元だから同じになるはずである。メーカーの技術者もそういうはずだ。 このあたりがデジタルのフイルムと全く違う処であろう。RAWでしか撮らず(あはははわしもじゃ)あとでしこしこ現像して悦に入っているなんて馬鹿だ。そんな手間のかかることせんでも露出や設定を少し変えてブラケットすれば完全な写真が撮れることを知るべきだろう。 そういうちまちまとした面倒な設定をし、できあがりの状況を把握するのがじつは一番大事なことだろう。記録代理人の役目はここにあるのだ。 ソフトを使って焼き込みや覆い焼きをする御仁もいるが(じつは多い)これはもう二次作品なのでやめた方が良い。二次作品と言うのは写真ではない。ゲームと同じ創作なのだ。別物と考えなければ写真家失墜だろう。味付けぐらいなら今のカメラは全てやってくれるからほどほどが良いのだ。 本題だ。 高級デジタル一眼レフカメラが低価格カメラよりなぜ良く写るのか、大体察しがついたのではないだろうか。 デジタルは全てが電気信号であり、最終形態もやはり電気信号となる。つまり信号をとらまえる素子が異なったり、増幅のアンプが異なったり、アンプの段数が異なったり、フィルターの入れ方や値が異なったり、中間に入れる画像処理ユニット(これが問題)が異なったりするのだ。部品も国産から外国モノまであり信頼性も一様ではない。 コンデンサーにしろトランジスターにしろ部品である以上不純物の含流量はゼロではなく当然微妙に電気信号は変化することもあるだろう。デジタルである以上通過する素材により影響を受けることは免れないだろう。高級デジ一眼ほど良く撮れる理由はここにある。 記録された映像は、より見た目に近いように色々な処理が施される。それが高級機種の設定だろうし出てくる絵はそうなってるはずである。しかし厳密に言うならば多少は違うかもしれない。よって、購入後実写を基に微調整をするのは必須の作業になるかもしれない。この撮って出しの画像(JPEGですな)は、諸般の事由により初級機と高級機では違うのが現状だと思って良い。 それではなぜわしがJPEGオンリーじゃなくRAWで撮るのかと言うと、 わしは電気にも現像にも精通しているからとしか言いようがないあはははは。 最終画像を作り出すメーカーの職人と単に入れ替わるだけのことなのじゃあはははは。 こんなめんどくさいことやる意味はあまりないからどんどんJPEGで撮るのが賢いぞ。 写真の下手な人はRAWで撮り、あれこれ加工してナイスな画像に仕上げるのも手かもしれないのうあははは。 わしもそうじゃあはははは。 まあ賢人はそんな時間の無駄を排してたくさん写真を撮ることだのう。 もうひとつRAWで撮るには理由がある。 通常わしが所持するような初心者向けのカメラでは、露出がちょっとオーバー気味に振れるのだ。 見た目が出た目に一致するシチュエーションは残念ながら多くはない。つまり歩留まりが非常に悪いのだ。 ブラケット撮影は嫌いなので仕上がりにはいつも差異が生ずる。これを補正するためにRAW処理をするのだ。 JPEGは非可逆圧縮なので止む無くそうしているのだ。可逆圧縮なら基本的にRAWは使わない。 あれこれ手を加えるのは写真家として利口なものではない。RAWというものはいじればいじるほどおかしくなるものだ。 人間の持つ感性というコンピュータは、手直しが効かない性質を持っている。 絵を描くことに例えると、デッサンを繰り返せばまあそこそこ中庸なものができるが、直した分だけ感性は間違いなく削れてしまうものだ。 第一印象というものは、もっとも感性が鋭敏に働いた状況を言うのだ。添削を繰り返した作品は中庸で凡庸になってしまう。 これは避けられない。 選りすぐられた写真は一見素晴らしいものだが、やはり飽きてしまう。感性が持続しないのはやはり感性が殺がれていることもあるのだろう。 プロフェッショナルになるのでなければ大事にするのは一期一会、それが全てだと理解されたい。 がじじじじじじじじじじ。 ばきゅうんばきゅうん。がじじじじじじじじ。 ばきゅうんばきゅうん。 なーんてね。 |