撮影には視野率は重要ではないと書きました。その通りです。ただ視野率100%というのは、見たままがそのまま記録される訳だから非常に楽チン極まりない。要するに手間が省けるのです。写真なぞというものはグルリとある視界の中から切り取りをするだけの所作以外の何物でもありません。余計な物が写し込まれたと慌てるのは、滑稽でみっともない。ノートリミングなどというのはその典型です。
撮影した後でみっともないモノが写しこまれていたとするならば、トリミングすれば良いだけ。嘘の作品を作るのだから切っても切らなくても写真家の質は少しも変らない。ノートリミングを主張するのは写真の下手さを暴露しているだけに過ぎない。
写真は真実を写しだすものであり、ファインダーの中に桃源郷を作り出そうとするのは趣味の範疇だと考えている。だから職業人は腕を磨きなさい。それだけ。
各社の一眼レフ及び一眼のカメラの撮像素子の画素数は以下のようになります。
有効画素数 |
撮像素子 |
フォーマット |
メーカー |
機 種 |
視野率(すべて約) |
2460万 |
CMOS |
フルサイズ |
ニコン |
D3X |
視野率約100% |
2450万 |
CMOS |
フルサイズ |
ソニー |
α900、α850 |
視野率約100%、98% |
2110万 |
CMOS |
フルサイズ |
キヤノン |
EOS1DsMarkV
EOS5DMarkU |
視野率約100%、98% |
1800万 |
CMOS |
APS-C |
キヤノン |
EOS7D |
視野率約100% |
1610万 |
CMOS |
APS-H |
キヤノン |
EOS1DMarkW |
視野率約100% |
1510万 |
CMOS |
APS-C |
キヤノン |
EOS50D
EOSkissX3 |
視野率95% |
1460万 |
CMOS |
APS-C |
ペンタックス |
K-7 |
視野率約100% |
1420万 |
CMOS |
APS-C |
ソニー |
α550 |
視野率95% |
1420万 |
CCD |
APS-C |
ソニー |
α350、α380 |
視野率95% |
1406万 |
CMOS
FOVEON X3 |
APS-C |
シグマ |
SD14 |
視野率98% |
1240万 |
CMOS |
APS-C |
ペンタックス |
K-X |
視野率96% |
1230万 |
CMOS |
APS-C |
ニコン |
D300s、D90、D5000 |
視野率約100%、
96%、95% |
1230万 |
Live MOS |
フォーサーズ |
オリンパス |
E-30、E-620 |
視野率98%、
視野率95% |
1230万 |
Live MOS |
マイクロフォーサーズ |
オリンパス |
E-P1 |
光学ファインダーなし |
1220万 |
CMOS |
APS-C |
キヤノン |
EOSkissX2 |
視野率95% |
1210万 |
CMOS |
フルサイズ |
ニコン |
D3s、D3、D700 |
視野率約100%、95% |
1210万 |
Live MOS |
マイクロフォーサーズ |
パナソニック |
G1、GH1、GF1 |
光学ファインダーなし |
1020万 |
CCD |
APS-C |
ニコン、ソニー
ペンタックス |
K-m、D3000、D40
α330、α230 |
視野率96%、95% |
1010万 |
CMOS |
APS-H |
キヤノン |
EOS1DMarkV |
視野率約100% |
1010万 |
Live MOS |
フォーサーズ |
オリンパス |
E-3 |
視野率約100% |
1000万 |
Live MOS |
フォーサーズ |
オリンパス |
E-520 |
視野率95% |
視野率100%が優秀なカメラと言う訳ではありません。ファインダーとファインダー廻りの設計が大変でコストが掛かるだけ。100%を超えることはできないので(写らない部分が出る)調整が大変なのだ。個体によって差が出るので、約100%と表示するのが通常。
マウントしたり自家現像(プリント)するに当たっても視野率100%は使いにくい。フイルムの縁なんぞ人間にとって重箱の隅でしかない。視野率97%〜98%がベストだろうと考えています。メーカーも困るだろうな100%に拘るのがいて・・・・。 |