雑踏の街 4

スナップ写真に高級カメラはいらない。というより場違いだとも思う。

当時は格安のカメラを街の供とするのが常だった。

写真は機械で撮るのではなく、レンズとフイルムと

撮影者の心で焼き付けるものだと思っている。

夏は毎年やって来るが、写真は一期一会。これは変らないことだろう。


遠くに見えるのはルミネだろうから、新宿北口を降りた交差点だろう。

真夏で暑そうだが、若い女性たちは颯爽と通り過ぎていく。

記憶はいつの間にか、陽炎のごとく消えていくのだ。

使用カメラ不詳

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