キヤノンEOS1 N (1994年11月発売)




ニコンF4やF5の時代に対峙する、キヤノンのフラッグシップ機です。
1994年11月にEOS1の後継機種として発売されました。


16分割評価測光採用。
最高速1/8000秒。3.5コマ秒(6コマ秒。ブースター時)
視野率約100%。倍率0.72倍。
重量855g。
発売時価格:\215,000。
バッテリーグリップBP-E1:\20,000。
パワードライブブースターPB-E2:\60,000。



小さなボタンがある他は非常にシンプル。
機能自体は多機能で、プロ用を意識した造りとなっています。
ボデイ材質はエンジニアプラスチック製。使い込むとテカリが出るのか難点ですが、それ以外は問題ありません。冬場には重宝するカメラではないでしょうか。

入手した個体は、グリップぶがややべたついてきて握っているとカバーがくっついて開いてしまう。
まあ、年代物なのでしょうがないですね。

液晶パネルの照明をオンにするとピーッと発振。
これはいろいろ弄っていて解消。
電子カメラは放置していた場合こういうことはあります。まず、各部に電流を流すことが大切ですね。まあ、当分は大丈夫でしょう。




キヤノンお決まりの丸型サブダイヤルが見えています。

電源スイッチはキヤノン独特のもの。
ボデイだけで855gと相当に重いカメラです。
バッテリーグリップを装着すると、1キロを超える重さになります。
ニコンF4やF5と同様に、普段使いのカメラではありませんがここぞという時には本領を発揮するカメラと言えます。

キヤノンEOS1 N DP



バッテリーグリップBP-E1を装着。
単三電池とリチウム電池の切り替えができます。
コマ速を6コマ秒まで上げるには、
モータードライブのパワードライブブースターが必要です。
まあ、高速連写はしないのでこれで充分。

重量は280gプラスの、1135gとなります。
電池込みだと1200gは超えますから、
相当に重いカメラです。
EOS1Vでは金属になり、性能も大幅にアップしましたが
まだまだEOS1Nは使えるカメラだと思います。

     
     ニコンとは全く異なるフォルム。

キヤノンEOS1 N HS





パワードライブブースターを装着。
これは旧型のBP-E1型。

コマ速が上がるとともに、
縦位置の撮影ができるようになります。
但し旧型はリチウム電池が内蔵できません。
つまり、バッテリーグリップが無駄にはなりません。



安定感が増しますが、
重量が増えますので辛いところ。

シャッター音は、EOS報道系の音になります。

現在市場にあるブースターはBP-E2型。

<機材は人を選ぶか・・・>

キヤノンはどちらかと言うと、ニコンよりプロ・アマをはっきりと区別する。
ニコンの一桁はもう黙っていてもプロ用なのだけれど、キヤノンはことさらにプロ用プロ用と使用者をあからさまに分別する。
これにカチンとくるユーザーも多いようだ。プロ用、ハイアマ用と分けるのはメーカーから言わせればそうなのだろうが
機材によって絵が違って写る訳でもないし、上手くなるものでもない。
ニコンはニコ爺とあだ名されるごとく、若者にはさほど人気はない。デジタルになって大分変ったが、かつては若者がこぞって
高級カメラ(キヤノンですぞ)に白いレンズをぶら提げて闊歩していたものだ。いや、現在でもそういう傾向はある。
ニコンはそれほど拒否的ではないから、余計にキヤノンに対してはプロ気取りをしたくなるのかもしれない。
仕事で使っていたらプロ=職業写真家とは言えるが、ただそれだけである。
世の中には、無名の写真作家が溢れるほど存在している。食べる事とは無縁の芸術家も多いことを知るべきだろう。


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TOKYO PHOTOGRAPH by shayuzin

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