フラットべッドスキャナー(2002年以前のスキャナーです)


フイルムをデジタル化するには、スキャナーは欠かせません。
フイルムスキャナーも持っていますが、一般的でないし息子に貸して
今手元にないので、フラットべッドスキャナーを見てみましょう。

左の黒い部分が右に移動してスキャンすします。コピー機と全く同様に、光が右から左と移動すします。 コピー機と違うのは、解像度が高いこと、スキャンのスピードが遅いこと、デジタルデータが出力できること、印刷機能がないことです。 フイルムスキャナーはこれを小さくし、フイルムの自動送り機構を追加し、6コマの連続スキャンを可能にしたものです。 ミニラボのデジタル式も、原理は同様でフイルムを、例えば1024×1536画素もしくは2048×3072画素でスキャンします。 ただし、ミニラボのフイルムスキャン時間は1秒〜2秒で超高速です。 ちなみに、一般の35mmフイルムスキャナーのスキャン時間は40〜60秒程度。ミニラボが超高速なのは、チップをたくさん使い高速度に特化しているためです。 一般のスキャナーで高性能なものは、4000×5900画素のサイズでスキャンできるのでデジタルミニラボよりは高性能に取り込みができます。
ちなみに、1インチあたりのフイルム解像度はこのNEC U600スキャナーで600dpi、ヒューレットパッカードのフイルムスキャナーで2400dpi、ニコンの高性能タイプで2900〜4000dpiと、格段の差があります。この時点でも、デジカメはフイルムに遠く及ばないのがわかります。
白く細いのはスキャン用の光源、2〜3mmの細い蛍光灯と思われます。横に細い隙間状の穴が見えているが、穴のすぐ下に1cmほどの細い鏡が斜めについていて左のボックスの中に反射光が導かれます。ボックス内部にはさらに鏡があり、レンズを通して真ん中にあるCCDに集束されます。鏡の幅は1センチぐらいだから、フイルムや写真は割り箸のような幅で上から下へと順次スキャンされるのです。 フイルムスキャナーでは、CCDに送り込むレンズがとても重要で、プロ用機器では撮影レンズと同様の収差の少ない高性能レンズを使っています。
この項でスキャナーを説明しているのは、デジタルミニラボの仕組みを理解してもらうためで、いかにパソコン的かがわかると思います。 この部分が、アナログでいう引き伸ばし機の状態といえるて゜しょう。 パソコンとの最大の違いはこれだけで、プリントはインクジェット方式によるプリントではなく、サーマルプリント(昇華熱転写方式)や直接感熱記録方式、または印画紙による銀鉛処理となります。デジタルミニラボ機のプリント解像度は、フジ、コニカが300dpi程度、ノーリツが400dpi程度となっていて非常に高画質なプリントができあがります。
ガラス全面をスキャンします。音は結構うるさいです。
しかし、ヒューレットパッカードのフイルムスキャナーはもっとうるさく、ぐぉーーんと言う感じで知らない人はびっくりします。

A4サイズを600dpiでスキャンした場合、カラー写真など色数が多いととんでもないファイルサイズになってしまいます。古いパソコンだと、止まっているのかと思うほど処理に時間がかかります。印刷が目的なら、画像サイズは大きければ大きいほど、プリントした時にきれいになるので、1200dpiや2400dpiのプリンタを選ぶ必要があります。
透過原稿ユニットを裏返してみたところ。白い部分に蛍光灯があり、フイルムなど透かしてスキャンするのに使用します。ブローニーフイルム対応のフイルムスキャナーは、高価で一般的ではない。このようなスキャナーなら、手軽に大型フイルムも取り込むことが出来るのです。
解像度は低いが、Webや書類に載せるために使うのなら充分です。

作品例、トップページの「花たち」は6×45のポジフイルムをスキャンしたものです。
補正は一切行っていません。
フタを開けた状態。透過原稿ユニットは、ソフトでの切り替えに連動して点灯するので取り外す必要はありません。デジカメがあれば、大概のものは撮れますが、ネガのない写真などはスキャナーで取り込んで保存しておくといいでしょう。 
透過原稿をスキャンするときは、この枠を使用します。この枠内が蛍光灯の照射範囲となります。フイルムは必ず手前にセットします。 今の商品はネガキャリアが付属していたりするようなので、手軽にフイルムを取り込むことができるでしょう。


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