まずは、フイルムを現像してみましょう
<フイルムの現像から始めましょう> 引き伸ばし機を先に買って、プリントから始めるのもいいですが、 できればフイルムの現像から先にスタートすることです。 プリントは良いネガが必要であり、良いネガを作るには露出を勉強しなければならないからです。 ラボで出来るネガが100パーセントのものなのか、 70パーセントのものなのかは、実際自分でやってみなければ決して解からないからです。 ◆ ◆ プリントは何度でもやり直しが出来るが、フイルム現像は一発勝負です。 失敗は許されない世界です。 失敗したフイルムに限って、苦労して撮影した作品があることが多いようです。 とはいうものの、現像は先に述べたとおり非常にやっかいで、 先ず失敗すると思ってかかったほうがいいです。 いや、失敗しないと先に進まないと言ってもいいくらいです。 ◆ ◆ というのは、ネガの調子を知るためにどうしても沢山のサンプルを必要とするからです。 10本失敗したならば10通りのネガの調子が 解かるはずです。 それらを記録することにより、適切なネガの調子が解かり、 自由にコントロールすることができるようになるのです。 そういう点で、白黒のフイルム現像とカラーでは勝手が少々異なると言えます。 白黒では、全体的にいい調子のネガが必要で、 焼きは印画紙でコントロールします。 カラーフイルムは、現像の過不足により カラーバランスが崩れるのでさらに許容度は少なく絶対的とも言えます。 印画紙によりコントロールすることは出来ないと思っていいくらいです。 ◆ ◆ 大体、現像し始めの頃は濃いネガができるのが普通です。もたついている間に、 現像が廻ってしまうからです。人間の心理として、ちょっと短いのでは・・・、 という余計な思考が働くことと、不足よりオーバーの方がましという考えが働くからと思います。 フイルムタンクが一本用のものや二本用のものは、複数本現像が効くので 二回目から三回目のネガの中に適正と思われる調子のものが出来るはずです。 そのフイルムの調子が解かったら、今度は全てのフイルムが同じ調子に上がるように 現像時間や攪拌のしかたを調整していくことです。 ◆ ◆ 一回現像すると現像液は疲労するので、現像時間を延長しなければなりません。 三度目ならさらにそうです。現像液が疲労の限界に達した場合、いくら延長してもだめです。 ネガは極度に薄くなり、プリントした場合コントラストのないとんでもない写真となってしまいます。 もちろん色もひどいもので、補正は不可能に近いといえます。 ◆ ◆ しかし、この失敗はフイルム現像可能本数を知る上で非常に有効なのです。 LPLや現像液メーカーの安定したネガを作る許容本数より、多く現像できることとなります。 イレギュラーではあるが、一本でも余計に現像できることはありがたいことです。 ◆ ◆ フイルムの耐用性は、定着により左右されるので、定着はしっかりとしなければいけません。 定着のしっかりとしたカラーネガは40年以上は、持つはずです。それと水洗いと乾燥。 この辺は、手を抜くとネガは絶対持ちません。 ◆ ◆ フイルムの現像自体は一時間から二時間もあれば、使用できる状態となるので、家にいて現像できるメリットはあると思います。 フイルムの現像液は印画紙用と違い量が少ないので、一度に使い切らなければなりません。 一本現像し翌日に再現像もできますが、出来ればその日の内に使い切ることです。 フイルムは、5〜6本以上一度に現像しなければコストが高く付いてしまうて゜しょう。 ◆ ◆ フイルム8本の場合、四本入れタンクなら二回として2〜4時間。一二本用のタンクなら4〜8回で、 5〜6時間位はかかるはずです。夏季なら乾燥の時間が少なく、 時間は短縮されるがそれでも半日がかりの作業になることて゜しょう。 |
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