フイルムの選び方


自家プリントをする場合、安定したプリントを望むなら当然フイルムも安定したものを使うのが一応のセオリーといえます。フジの印画紙などは、フジのフイルムに特性を合わせてあり、当然コダックはコダックのゴールドシリーズとなります。
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フジのフイルムでも軟調な写真館向けのNS160は、印画紙も軟調なものを使うのです。コダックも当然ポートレート用の160感度のフイルムがあり、ポートラと言う軟調の印画紙を使うのです。もちろん、マット仕様のものなどもあります。このフイルムはまず風景には使えないでしょう。これらのフイルムの分光感度特性や特性曲線の数値が、他のフイルムとかなり異なるためなのです。 適正な色温度帯がフラッシュ光源に合うようになっているようです。
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フジなら、一般的に売られているスぺリアシリーズ、リアラエースを選ぶことになるでしょう。35mmカメラなら用途も色々ですので感度も400を多用することになりますが、できれば感度は100のものにしておくことです。 6×4.5以上ならなおさら100を使うことです。 自家処理である以上四つ切程度には伸ばしたいし、400ではどうしても粒子が目立ち精細感にかけてしまうからです。 
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コダックやコニカなどネガフイルムは色々あるがまったく発色が異なるので、慣れるまでは色々試して見ることです。 コニカのフイルムは自家処理泣かせなので注意が必要です。 NS160などは集合写真などによく、フラッシュをたいても自然な仕上がりになります。 結婚式などに呼ばれていろいろ人物を撮るのなら持っていくのもいいでしょう。 35mmでの撮影は少々無理があるかも知れません。 
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中型カメラ中心なら、リアラエースがいいと思います。 色も良く乗るし、絶対的にその辺のフイルムとは違う描写になるのです。 当HPの 「神田川沿い」中野から新宿へ・・・はリアラエースの作品です。もし、プリントに自信がついて来たならコニカのフイルムに挑戦してみたいですね。 
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コニカのインプレッサ50
は凄いフイルムなので、是非挑戦して欲しいと思います。 フジやコダックにはない独特の色と超微粒子は大変なものです。残念ながらこのフイルムをWEBで表現することは不可能です。 
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じつは、コニカにはもうひとつ隠れたフイルムがあるのです。 自家処理をされる方検討されるといいかも・・・。いまは売っていないようですが、DD200というフイルムのことです。 このフイルムは難しいフイルムで、街のラボやコニカのラボに出してもぱっとしない感じで上がるフイルムなのです。 つまり、フジやコダックのように生き生きときれいな写真が中々できないのです。どこに出しても、大体冴えない色で上がってくるのです。 しかし、このDD200は自家処理をすると全然違うフイルムと化すのです。粒子は非常に粗いが、ポジフイルムのような渋い写真ができるのです。 ただし、色調整が至難の技で極端にラチチュードが狭いです。  粒子が粗いのでこれも35mmはやめたい所ですが、安いので結構まとめて買っていました。 もういまは売っていないようです。 JX200Mという肌色をPRしているフイルムが、DD200に代わるものなのどうかは使用していないのでわかりません。 
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なおコニカのLVシリーズなど他のフイルムは、そんな苦労は不要です。 充分補正ができます。最近はセンチュリアとしてグレードアップした模様です。 フイルムのグレードアップは、自家処理でも歓迎すべきことで特に処理方法が変わったりすることはないので安心です。 もちろん、前のデータ自体は参考程度と役に立たなくなりますが・・・。
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アグファのフイルムもちょっと違う色傾向となるので、風景写真ならフジを選ぶのが無難でしょう。 ネガカラーは赤や黄色が色飽和しやすく、一般用のフイルムは特にその傾向があるのでバラやチューリップなど赤い花や黄色い花を撮るなら、ポジフイルムを使用することです。 ネガの場合はリアラエースがそこそこいけると思います。
「神田川沿い」中野から新宿へ・・・の自転車と黄色いバイプの写真ははリアラエースの作品です。

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