1977年~1982年に発売された、パルスロック電源とX電源。 その10年後、1988年頃のアンプはどうだったのでしょうか。

多くのメーカーは路線に大きな違いはなく、電源部の強化シャーシの強化は保たれました。ソニーの重量化は群を抜く勢いでありました。 この時期NECはリザーブ電源を採用したアンプを展開していました。1983年から1989年まで6機種程を発売したのです。

5機種の平均が25キロと大変に重いアンプでした。

 

1960年代から1980年代の20年間で、オーディオは非常に進歩しました。正にオーディオの黄金期であったと言えます。残念ながら、この後オーディオは衰退の一途をたどって終焉を迎えます。その頃が羊羹の中身なら、現在は外紙でしかないといっても過言ではありません。

現代のオーディオファイルは非常に残念だと思います。現在も技術は進歩しましたが、力がないのです。パワーがないのです。大きく重い存在感のあった機材が、押せば壊れるような柔な機材になりつつあります。

 

鳴り物入りで開発された電気自動車は、どうやら失速したらしい。練炭に戻れとは言わないがガソリンはまだまだ続きそうですね。車はどうにかなっても、オーディオの世界はどうにもならないのが実情です。廃ったら終わりなのです。

 

もうソニーもあのようなアンプは作ってはくれません。いや、作れないでしょう今は。

サンスイもトランスを残して消滅してしまいました。あの戦車のような機械はもう蘇ることは無いのです。 歴史をたどると、日本のオーディオ産業の凄さが良くわかります。

その時代に生きて良かったと心底思います。夢があり希望もありました。

 

 

一覧表の通り、ソニーの躍進(重量化)が顕著。 サンスイをも凌駕しています。


どのアンプも中身がギッシリと詰まっています。 これで8万円から15万円弱とは
信じがたいです。現在ではこの価格では到底作りえないほどの充実ぶりに驚かされます。

日本のオーディオ界は大変な資産財産を失ってしまったと言えます。

  

ソニー TAF555RXⅡ 27.8キロ

サンスイ AU-a707L Extra   22キロ


テクニクス(パナソニック) SU-V900 21キロ

 


恐らく採算を度外視しただろうアンプが、NECのリザーブ電源でした。

文字通り電源をリザーブするもので大変に贅沢なものです。

価格は普及価格帯ではなくやや上のランクに属します。

NECのアンプ展開は多くはありません。 何しろオーディオメーカーとは言い難いほど
ラインナップは少ないのです

 
 

NEC A-10  20キロ

 

 
 
 NEC A-10Ⅱ  25キロ
 
 
  ※画像はネットおよびオーディオの足跡様より引用致しました。


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