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往年機器を使用する


往年の機器を手に入れた(勿論中古で)。仕事ばかりで大変だったのと、耳の影響で随分とオーディオから離れていて
元気なうちに往年機器を使用したい・・・、そんな思いがあったからである。
とは言え、30年前40年前の機器を探すのは大変であった。30年前ならまだ多少はあるが、40年前となるとほとんどない。
あっても、とても使えないほどの状態の物が多い。
ホームページで修理の実態を徹底的に調べた。そして、ある条件下なら修理が可能である事が分かってきた。

1990年 SONY TC-K555ESL 発売時価格 99800円

個人所有の動作品を購入。
一応ほこり等は除去済みで綺麗だが、くすみがあるので時間をかけて
きれいにする。さすがに動作は全く問題がない。
底面の銅板も綺麗である。
アジマスの関係か古いテープだと高音が出ないようだ。

後日、クリーニングカセットやらクリーニングセットを購入しきれいにする。
ヘッドも消磁器で消磁。

さすがに当時の高級機だけに音は良い。カセットの音とは思えないほど
ゆったりとした音である。

資料写真は「オーディオの痕跡」様から引用。
   
1973年 テクニクス RS-676U 発売時価格 89800円  

購入後すぐに内部を見る、これは大事。
内部はクリーニングされたようでほこりも無く綺麗な状態。
一応、時間をかけて再クリーニングをする。
内部の作りは無駄に豪華。当時の技術がギッシリと言う感じ。
10キロもあるのだ。

再生は問題なし。ややヘッドホンの出力が非力。
早送りと巻き戻しでは、巻き戻しがかなり弱い。
これは、ベルトがへたっている証拠だろう。
残念ながら、カウンターが動かない。

音は悪くない。まだ自己録再はしていないので本当の能力は分からないが
安物の音ではないと思う。

とにかく、動作するというだけでも感動もの・・・43年前の機器なのだから。

資料写真は「オーディオの痕跡」様から引用。
   
1977年 SONY TC-K5 発売時価格 59800円  

動作品ということだが、長期保存品のようで到着時には動かなかった。
しかしよく見ると、モーターは回っているようでリールやその他の回転部分が
動いていない。そこで原因はキャプスタンの固着と判断。手でフライホイールを
回続けていたら、一時間後位にいきなり回転が復帰。

モードベルトはまだいける状態、どうもリールのベルトがスリップするようだ。
何度も外したりして調整するがダメなので秋葉原までベルトを買いに行き交換。
モードベルトも買ったのだが、交換はせず。
カウンターのベルトがスリップして悲鳴を上げるので、取りあえず外すことに・・・。

接点復活剤を適所にスプレーする。ちょっと歪が多い。
コンデンサーを交換するのは大事なので、取りあえずこのまま使用することに。

ついでに、オープンリールテープデッキも点検・・・。
三台の点検で結構疲れた。
資料写真は「オーディオの痕跡」様から引用。
1989年  SONY ST-S333ESG 発売時価格 49800円  
   
購入したデッキの弟分のチュナー。
サイズもウッド枠もピッタリの製品。

当方はケーブルテレビなので周波数はケーブル独自のものとなる。
数値が微妙に異なるので最初は焦った・・・。
感度も良く10局が受診出来る。周波数のずれはゼロであった。

ヘッドホン端子がないのが残念。
さかのぼれば、当時のST-1530の系列。優秀なチュナーである。
資料写真は「オーディオの痕跡」様から引用。   

今回の目的には、往年の録音済みカセットテープの保存である。50年近くともなると、再生は問題がなくてもテープが切れる事がある。
それでは困るので、最新のカセットテープに再録音((ダビング)するのだ。CDとかデジタル化はメディアが不安定、数十年は持たない。
何より嫌なのは、カセットテープのように自由に手に持てないこと、傷に弱くすぐに再生不能になるからである。
なんと、磁気テープは50年も経ってもビクともしないから恐ろしい。磁性面は全面塗布なので、少々の粉落ちなぞ音質には大差ない。
長期間保存するとテープの転写などの心配もあるが、そうなる前に保存しなければならないのだ。

アジマスの関係で、当時のデッキから、やや新しいデッキに録音した方が良いと考える。 


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