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40年以上前のカセットテープにCDを録音して見る

カセットデッキは何とか購入したが、年代物で問題も多い。再生はともかく、録音となると更にハードルが高いのだ。
取りあえず70本以上のテープはある。その中から、取り敢えず消しても問題ない物を利用してチェックをしてみることにした。

ソニーの40年以上前のノーマルカセットテープ。
これに
1973年、1977年、1990年の異なる時代のデッキに録音して再生してみる。

最初に、ソニーTC-K333ESL、次にテクニクスRS-676U、最後にソニーTC-K5という
順に録音する。
   

最初に問題が起きた。
TC-K5の録音レベルが左側が異常に低いのだ。
ヘッドホンで聞くと、猛烈に歪んでいる。
そこで、連続に過大入力を与えメーターが振り切れるようにする。
この繰り返しで、メーターもレベルも安定する。歪は消えないがかなり下がった。

暫く使っていない機械は良くこういうことがある。
寿命を短くする危険はあるが、元々先のないデッキだからしょうがない。
   

基準となるデッキ。
低域の出ないテクニクスRS-676Uの録音も、見違えるように鳴る。
走行系とアンプの良さが効いている。

上に記したように、TC-K5の録音に問題が生じたのだが、TC-K333SELで再生すると
歪が感じられない・・・。これは、アンプではなくどこかの不良である可能性が強くなった。

これはテクニクスRS-676Uでの再生でも同様であった。



テクニクスRS-676Uもメーターの振れがアンバランスである。
何度かカセットの出し入れ、ボタンをガチャガチャやってやっと動作が安定する。

デッキのアンプに問題はなく、歪は気にならない。
高音は明らかにはっきりしたものだが、低域は浅い。

このテクニクスRS-676Uは電源ボタンが右下にあり他の機器と違うので戸惑う。
テープセレクターはノーマルとクロームポジションの二つだけ。
録音バイアスは、90kHz。
   
巻き戻しが弱く最後まで巻き戻せず止まってしまう。しかし、再生には問題はない。
メーターの振れが安定せず、毎回てこずるが録音も再生も特に問題はない。

43年前の機械だから、使えること自体驚きではある。
ソニーのTC-K5と比べるとVUメーターがチープで残念である。



他のテープを使って録音中。

このデッキのVUメーターの振れは実に素晴らしい。
メーターは大型だし、チープ感は全くない。
アンプの回路も非常に贅沢な物である。

しかし、どうにも歪が酷い。それにVUメーターが、録音時に右の振れが弱い。


取りあえず蓋を開けてあちこち調べてみる。

メーターの振れは録音再生とも正常になったが、ちょっとワウが多いように感じる。

TC-K333ESLで録音したテープは、まあまあ綺麗に聞こえる。
ワウは回転部分の問題、可動部分をバラした訳ではないのでなかなか厄介である。
キャプスタンにグリスが固着して動かなかったから、その影響は大きい。

翌日、動かなくなったので前面のパネルを外し調べる。
モーターが過熱しているので止まったとみられる。少し冷やすと作動。
それでもなお、中々作動しない。手で補助すると動き出す。
ワウの原因は、回転が遅いのだと判明。

丸一日かかって、可動状態に・・・、でも補助なしでは動きそうにもない。

安定したころに音をチェック、どうやら歪は抑えられたようだ。


古い録音済みのテープを送り出しとして聴いてみると、やはりTC-K333SELが一番よくついでTC-K5、テクニクスRS-676Uとなった。
やはり、音の厚みがソニーの方が良くテクニクスRS-676Uはあっさりし過ぎのようである。

取りあえず、TC-K5を送り出しにしてマクセルのURにダビングをする。送り先はTC-K555SELである。


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