東京写真オーディオスペシャル
デッキの周波数特性を見る その2
周波数特性を重ねると非常に見づらいので、個別にデータを記載する。黄色はCDの各デッキを通した特性。 高域は僅かに下降しているが、これに合致すれば20-20000Hzフラットとなる。ノーマルテープ・マクセルURが基準だが、データの混同を防ぐため 再々録音ではマクセルULテープを使用した。同じテープの録音再生で差が出る場合はそれも記載している。 |
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ナカミチ581は、かなり弄り回してどうにもならない状態から追い込んだ。キャリブレーション独立型は諸刃の剣である。 デッキそのものの知識がないと、合わせるのは困難である。 再々テストでは、1本の同じテープを使用した。まれに暴れが出た時もあるが、往々にして走行性の比較にはなる。 |
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ナカミチ 581 |
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前回アジマス調整後。 0dbでも-18dbで20000Hzに達している。 |
アジマス再々調整後。 高域にかけて僅かに下降しているが伸びている。 20000Hz-3db。 |
前回アジマス調整後。 | 前回アジマス調整後。 |
前回アジマス調整後。 -10dbでは20000Hzまで再生。 | アジマス再々調整後。 -20dbでは、-15db測定と同様の結果となった。 |
ソニーTC-K555ESL ソニーかつての渾身の作。13キロを超えるデッキである。 |
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アジマス再々調整後。さすがに0dbでは18000Hz-18dbで終了するが、 11000Hzまではほぼフラットである。 |
アジマス再々調整後。 -15dbでは16000Hzまでほぼフラット、20000Hz-8dbと伸びる。 |
前回アジマス調整後。 やや高域の落ちが早い。高域の暴れはテープのせいである。 |
前回アジマス調整後。 -18dbでは17000Hzまでフラット。最高域の落ちは少ない。 |
アジマス再々調整後。 再調整により更に高域は伸びて18000Hzまでフラット。 |
-10dbとしては特性は素直。 |
-20dbとなると高域は伸びる。 | -30dbでは更に高域が伸びる。 |
バイアスを微調整。更に高域が伸びる。 | |
今市販されているテープは、ノーマルテープだけである。 ネットでは過去のものも売っているが、テープは磁力の低下や バランスの崩れが心配である。クロムテープもメタルテープも 機会があれば、購入して試してみたい。 さほど使う訳でもないが、何よりテープセレクターが勿体ない。 現在手持ちのメタルやクロムは10本以上あるが、テストした限りでは 磁力の低下が激しく、再生以外使えない状態である。 前回の経験を踏まえて、再度計測を実施した。メタルテープは過大入力に 強いので、特性がノーマルテープと同じようでも実は随分と余裕のある テープなのだ。 |
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メタルテープには及ばない。 | -30dbでは周波数特性は伸びる。 |
ソニーTC-K5 往年の59000円帯のデッキ。激戦区のデッキであった。 0dbでは高域がなだらかに落ちている。また低域も下降している。 |
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アジマス再々調整後。テープが暴れてしまった。 | アジマス再々調整後。17000Hzまで伸びている。 |
アジマス再々調整後。 走行が全く安定しない。 | 前回アジマス調整後。 |
かなり、モーターが弱ってしまった。 補助なしでは再生もままならない。走行の安定性ゆらぎは、本来の姿 ではない。この状態だとピアノ音源は厳しいと思う。 カタログデータは20-18000Hz。 |
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テクニクスRS-676U アジマス再々調整後。0dbではさすがに周波数特性は伸びない。 |
アジマス再々調整後。-10dbでは高域上がりが更に顕著になる。 メーカー発表の周波数特性は20-14000Hzなので、十分にクリアしている。 |
前回アジマス調整後。 -18dbでは更に高域が上昇する。帯域はほとんど伸びない。 |
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すっきりした音とレポートをしていたが、 特性を見るとかなりのハイ上がり。 良くも悪くもこの特性がこのデッキの本質のようである。 思いのほか走行の安定性は良いようで、製造年を考えると立派なもの。 このデッキは重く10キロもある。 |
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ティアックAD-800アジマス再々調整後。 0dbでは、低域がやや落ちている。高域は12000Hzから急激に下降する。 |
アジマス再々調整後。ほんの僅かだが高域の帯域が伸びる。 しかし、12000Hzから下降するのは変わらない。 |
前回アジマス調整後。 ほぼ15000Hzまでフラットになる。しかし、帯域は18000Hzに届かない。 |
メーカー発表の周波数特性は、 50-12000Hz±3dbだが余裕でクリアしている。 |
ティアックはまだカセットデッキを作っている。 勿論高級カセットデッキはもう作ってはいない。 怖くてケースの中身を見るのも嫌だが・・・。 性能は往年の機器とは比べるべくもない。 600Hzまでのさざ波のような揺れと、高域の暴れは何度やっても 同じであった。これが音楽の素性を悪化させてしまうので残念だ。 しかしながら、50-12000Hzまではしっかりと押さえている。 実用性オンリーのデッキだから、 これがカセットデッキの本来の姿だと夢にも思ってはいけない。 残念ながら、出る音は価格なりの物である。 |