測定器と人間 2017.12.13
素朴な疑問があります。 オーディオ2で述べていることですが、「機材によって音が本当に変わるのか」と言うこと。 そして、「高価なコードと安価な コードは違いが分からない」ということ。 そして「可聴域を超える性能は意味があるのか」など、ですね。 オーディオに興味がある人と、無関心な人、機材に懐疑心のある人・・・、このいずれの人たちにも音の違いが分かる要素があり、また分からない 理由も存在します。 しかし、肝心なことを知らないことが多いのではないのでしょうか。 それは、人間の能力の真の姿と限界です。 ①データーは機械(測定器)で測る。測定器の性能も測定器で測る。それを判断するのは人間。 ②測定器は人間が作ったもの。 測定器には測定値限界が存在する。 ③人間は慣れがあり、測定器に慣れはない。 人間の感度は最初が高く以後は丸めてしまうが、測定器にはそれがない。 ④測定器にフラシボー効果は存在しない。 ⑤人間はコミュニケーションの生き物であり、独断を良しとしない。 測定器にその概念も機能も存在しない。 100万円のコードと500円のコード、嘘を言い逆にした場合人間は自己の判断を封じ込めてしまう、つまり人を信じる。 これは違いが分からないのではなく、そう自身で言い聞かせてしまうことによります。これがコミュニケーション能力なのです。 電気的特性は100万円のコードも500円のコードも、通常の長さでは大差ありません。 だからと言って無意味と言うのは誤判断なのです。 測定結果は物を比較する上での客観的な効果なのです。 信号は目に見えませんからね。 人間は得た情報を全て丸めてしまいます。 わずかな違いは生きていくのに全く必要ないからです。 100分の1も10000分の1も、どうでもいいことなのです。 ここが測定器と大きく異なる所です。人間は余計な情報を得ようとはしません。 人間は偽薬でも効果は発揮できますが、電気がゼロなら機械は動かなくなります。 人間の恐るべき能力と言わざるを得ません。 5万円のアンプと50万円のアンプ、可聴域の電気的特性全く変わりません・・・。 でも、違いが出てしまう。 いや、測定器では測れない違いを 人間は認知できるといった方が正しいのかも知れません。 それに気づいたのは、大昔の技術者でした。 そう思っています。 スマホに組み込まれたチップでも音楽は充分に再生できます。 それでは数十キロもあるアンプは無意味かと言うと、そうではありません。 音の再生はエネルギーの変換ですから、再生機器は熱を持ちます。 大音量は大きな熱エネルギーとなり消費されます。 スマホの大きさで大音量を出そうとすると、スマホが発火します。 大きなアンプほど冷却パネルは大きいです。 つまり、アンプの大きさ重量は再生する音量に帰依します。 流れるのは電流ですから、大は小を兼ねますが、その逆はないのです。 100万円のコードと500円のコード、接続距離が2メートルならば違いを感じる人は恐らくないでしょう。 差が出るのであれば、銅線そのものに問題があることになります。 ただ、銅の量によりスピカーの駆動も異なってきます。 これは価格の差ではなく、質量の問題です。 音質が変わるのは、情報が変わるからであり同じ材料ならば差は出ないですね。 |