オーディオと商売

オーディオも当然ながら商売なので、儲けなければならない。
音には聴く人により個人差が生じる事実がある。
そして、何よりも解らないのはオーディオは見えないのだ。


そう。この見えないがために巷ではトラブルが生じていたようだ。これは、ネットで発見した。
ある意味で事件である。(最近の話ではない。当該商品は現在はない)
ゴールドムントドというスイスの高級オーディオメーカーのSACDプレヤーEidos 20Aおよそ140万円の製品の内部パーツが、パイオニアの
3万円弱のDVDプレーヤーの部品をそっくりそのままに使っていたと言うのだ。メカも基盤も。
メーカーはパイオニアを使用している旨断っている。この差137万円に論議が集まっている。
確かに同様の例は高級ブランドの時計でもあり、数十万円の時計の中身が国産のクオーツ(数千円)だったと言うケース。
そのままに受け取れば、ぼったくりであろう。暴利以外には見えない。

しかしながら、冷静に考えてみよう。設立も浅い(30年以上の歴史はある)メーカーが商品を作る場合、上記のようなメカを自力でパイオニアの量産機レベルまでの製品を作るとしたらどうだろう。設備は、投資は、人員は、人材は、開発時間はどうなるだろう。これは、結果がはっきりしている。彼らがパイオニアの製品を使うのはある意味では自然だ。

問題は価格だが、高級ブランドを打ち出す以上下限は決まってくることだろう。
化粧品はどうだろうか。一個にかかる原価は果たしてそんなに高いだろうか。答えは「ノー」ではないのか。
原価が同じでも、1万円で豪華なケースの化粧品と簡素な仕様で500円、どちらを買いたいと思うだろうか。

これは、顧客の心理を突いたメーカーの戦略ではないのか。しかして、内部をばらされてゴールドムンドのSACDプレーヤーは大変なことになったのだ。想定外だったのかもしれない。ケースやら電源やらで確かに音は変わるが、140万円の対価にしてはどうなのだろうと言う訳である。
同様の物はアンプにもあるようで、内部がガラガラ・・・。考えるに、構造の構築がぞんざいの様だ。日本製のアンプでも何でも内部は実に整然と整理されている。価格が上がるごとに、内部は充実した状態になるのが当たり前のことなのだ。
スカスカは安価の見本、それが日本である。そういう点で、彼らの価格の設定は間違ったのかなと思うのだ。
これはもう大分前の話で、現在はそんなことはないだろう。

原理は3万円のプレーヤーの20万も大差はない。140万ならどうだろう、これは誰でも慎重にならざるを得ない問題だ。
自由価格なのだから、とやかく言われてもメーカーは困惑するだろうが・・・。

彼らはアキュフェーズもエソテリックもTADも知らないのではないのかと思う。
ちなみにエソテリックのプレーヤーK-01Xは145万円。アキュフェーズのプレーヤーDP720は115万円である。
中身のメカは2万円やそこらの品ではもちろんない。TADのD1000MK2プレーヤーは160万円である。
知っていたらやはり問題だが・・・。
これらの製品と同等の製品を作るのは恐らく、無理だと思う。恥ずかしいから140万円なぞ付けないでもらいたかった。

20万円位にしておけば良かったのに・・・。まあ、過ぎた話だ。

オーディオの世界には、何でこんなにも高いのかと言う製品が結構存在する。アンプなど価格対重量比のある物はわかりやすいが、
わかりにくいものや、全くわからないものもある。
カートリッジのように緻密な物で製造が困難な物はまあ理解ができるのだが、そういう説明のない物は本当に理解に苦しむ。

例えば置くだけで音が変わると言う機器。それが小さくて数十万円なぞしたら、まず買えない買わない買いたくないになる。何か化粧品のような気もしてしまう・・・。数十万円ではダメ元がないからだ。根拠もまた曖昧場合がある。でも、本当に音が良くなるなら欲しいぞ。
欲しい欲しい。買えないだけだ。

こういうのはオカルト商品と呼ばれて、敬遠される。
根拠を列挙しても、見た目が変わらないもので片や1万円片や40万円では、高い物は敬遠されるしオカルトとも言われかねない。
また、違いがわかるわからないがはっきりと分かれる物は、オカルト製品に分類される傾向がある。

何せオーディオは見えないのだ。人間には音波が見えない。

しかして人間は、見て触って、重さを確かめて見えない音を聴いて納得して物を買うのだ。

六畳オーディオにもそんな物はある。
アコースティックリバイブの超音波発生装置RR-777と、マイナスイオン発生装置RIO5Ⅱだ。

どれもちょっと高いなとは思う。内部のパーツを見たらがっかりする。RR-777なんぞは威厳のかけらもない。
40万なら買わない。それはRIO5Ⅱも同様。ただ、RIO5Ⅱは熱を発するので部品は逆に大げさなくらいしっかりとしている。
仕組みが簡素なのは同じだ。購入前に使用者のコメントは全て読んだ。
購入に至ったのは、ロングラン製品だったから。10年以上発売し、RR-777は三世代目。RIO5Ⅱも二世代目。
こんなに長く続く製品が怪しい訳はない。一流量販店で販売もしているのだ。

オカルト製品はいやだが、気に入って使っている・・・、と言うよりこれはもう当家では機材の一部である。


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