ハンコ業界は青天の霹靂 2020.11.7
でも、ハンコは人ではない
ハンコの歴史は長い訳で、何かあるとハンコを押すと言うのが文化にすらなっています。 いや、いました。 私は営業と総務を長く勤めました。 営業は契約書が全て、総務は朝から晩までハンコを押すのが仕事です。 つまり、ハンコとは切っても切れない職業でした。 確かに、何をいまさらの感はありますね。 ただ本音でいえば、ハンコ主導は非常に煩わしかった事も事実です。 ハンコは完結するために必要でした。 国民の立場からすれば、何でサインじゃダメなのかと言う事は常にありましたよ。 諸外国では、自筆のサインが最も重要な本人確認の手段ですよね。 実印であろうとなかろうと、本人以外の者が使う可能性は否定できません、 だから免許証やら本院確認書類を、同時に求められるのですね。 もう全くもって面倒くさい。 ハンコ忘れただけで、全てが進まなくなりますね。 だから、この改革は必然だったと思いますよ。 私はあの大臣は好きにはなれないけど、改革は褒めてしかるべきと思ってます。 業界は大変だけど、これもまたいつか来る事だったと腹を括りましょう。 ハンコ自体は嫌いじゃなくて、実印やらのハンコは素晴らしいと思います。 良質の材料を使い、手彫りで掘るならばそれが芸術の域にまで達しています。 ただ、実用のハンコは機彫りが多く、そこには人間性も温かみもなく単なるものモノとしか思えません。これもまた、不要論の根拠にもなります。 機械やパソコンでハンコができるのならば、自己防衛は出来ませんからね。 個性があってのハンコの意義だと思います。 ハンコと言えば、直ぐに思い出すのが1960年アランドロンの主演した映画「太陽がいっぱい」ですね。 映画の中で、他人に成りすますためにサインを真似る練習を 繰り返します。 ああ、文化が違うんだなあって、その時思いましたよ。 ハンコならば出来なかった映画でしたね。 ハンコ文化の国では、正式文書でもハンコだけではなく記名が求められます。 そして添え物のようにハンコを押す訳です。 ところが精査されるのは記名じゃなくてハンコの方。 精査されるのは決まってハンコなのです。 おいおい、ここに本人がいるぜよ!っていつも思いましたね。 家を建てるとなると更に大変。 何かに付けてハンコ(実印が多い)を要求されます。 こう言う文化、いらいらしますね。 まあ、お役所でハンコを押してなかったり忘れたら金輪際受け付けて貰えません。 でも、ハンコ以外に身分証明書も要求されたり面倒この上もありません。 そこまで信用していないのかって、思いますよね(当然だけど)。 脱ハンコは必要不可欠になるやもしれません。 しかしながら、これからの高齢化社会痴呆社会にサインは難しいでしょう。 サインを貰いたくてもサインが貰えないって事も普通に起きるでしょうね。 病気で手が震える人いますね、そうあれですよ。 どれだけ全国にいるか計り知れません。 字を書くのに、手が左右に10センチも常時震える人っていますよ、 私がかつて購入した車の営業さんがそうでした。 これからの社会は、そう言う人が自分も含めて 多くなりますよ。代筆って手も有るけど、それって自分じゃないよね、ハンコにもならない。 それじゃどうするかってなりますよね。 二極化が必要になるのではありませんか。 年齢や能力に応じての使い訳ですよ。 判断能力や記載能力に応じて、 サインにするのかハンコにするのか代筆にするのか考えることですね。 でも、こんなことしたら余計に面倒になってしまいますね。 脱ハンコ以上の混乱になります。 この辺りの功罪も考えなくてはいけません。 コンピューターの時代ですから、何でも複写ができる時代になっています。 ハンコは究極じゃなくなりました。 されどサインは人がするものです。 サイン文化に慣れていない日本では、一定のサインを維持するという文化はありません。 またアルファベット文化でもありません。 自分で書いた文字がいつも違うのは普通ですよ。 なくて七癖って言いますけど、その癖をどうやって見分けるのでしょうね。 それをAIにかけるならば完全でしょうか? 時間もまた掛かるのじゃないでしょうか。 なんだ、ハンコの方が早かったなんて洒落にもなりません。 効率化を促進するために、ばっさりと切り捨てるのもいいですがその件精査しましたか? 二極化は必要なのでは? またサインできない人はどうするのか? あの役に立たない、マイナンバーカード同様頓挫しかねませんよ。 マイナンバーカードは何年も前に作ったけど、どこに行っても役立たずが続いてましたね。 あれって、失敗です。 免許証も保険証もある時代、いらないですよ。 大事な個人情報はまとめることは、リスクが最大になることを意味します。 誰だってそういうの嫌なんですよ。 リスクは分散させる、それが当たり前です。 このハンコ問題、ちょっと拙速過ぎの感がありますね。 要は個人認証なのだけど、抱える問題凄く多いと思います。 昨日もパソコンのアップデートが来て、マイクロソフトのアカウントを要求されました。 すっかり忘れてまして、すったもんだしました。 全ての情報はパソコンの中なんですよね、パソコンの中覗けないのに、アカウントやらアドレスやらパスワードはどうしてってなりますよね まあ、アイパッドがあって、そちらに情報は書留てありましたので何とかなりました。 紙に書き留めるって面倒くさくてうざいですね。 それに、紙は直ぐに行方不明に なりますし。 この社会考えている輩は若過ぎますね、目先だけしか考えていません。 先に進まなければ、セキュリティの向上も意味がありません。 コピー文化も似たようなものでしょうか。 この時代になっても紙の書類が絶えることはありません。 パソコン画面を出されて、それをポチポチやって、 さあ手書きで画面にサインしてくださいってやられるけど、違和感ありますねえ。 確かに効率は良いけどそれはそちらの話で、考える時間を与えない訳なのでよ。 頭を冷やす時間もじっくりと検討することも出来ません。 人は、従来のことを変更する事を好みません。非日常を好まないのですよ。 レガシーな文化も、残す必要もあるのではないでしょうか。 ハンコレス社会になって、家一軒買うのにサインでなんて嫌だなあと思います。 ハンコは銀行に預けられますが、サインは金庫に入りません。 さてさて、どうなりますでしょうか。 11月10日東京都感染者293人。
全国感染者数推移
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